パリからTGVで僅か1時間で到着するフランス北部の都市「Lille(リール)」。
複雑な歴史を辿って来た街のシンボルの一つとして建っているのが、今回ご紹介させて頂く、「リール大聖堂」です。
リールの玄関口である、リールフランドル駅から徒歩10分ほどの所にありますので、ぜひリール観光の際は訪れて見てください。
それでは早速ご紹介させて頂きます。
Cathédrale Notre-Dame-de-la-Treille de Lille リール大聖堂
基本情報
Cathédrale Notre-Dame-de-la-Treille de Lille リール大聖堂
住所:Place Gilleson, 59800 Lille, フランス
開館時間:
月曜日 14:00~18:15
火曜日~日曜日 10:30~18:15
1月・2月 14:00~18:15
7月・8月 11:00~19:00
所要時間
大聖堂内部は、それほど大きくないので、一通り見るだけであれば30分ほどで済むと思います。
少しゆっくり鑑賞したり、大聖堂の周囲を見て周る場合は、1時間ほど必要になると思います。
歴史
聖ペテロ教会の始まりは、11世紀にさかのぼります。
13世紀初頭から聖ペテロ教会に聖母マリアの像が収容される。
この聖母マリアの像が、1254年、1519年~1524年、1634年~1638年の3回に渡り、奇跡を起こす。
1792年、オーストリア人の包囲により、聖ペテロ教会が深刻な被害を受ける
フランス革命時に、聖ペテロ教会が破壊される
教会が破壊された後は、Église Sainte-Catherine de Lille(聖カトリーヌ教会)にマリア像は預けられていた。
1856年、大聖堂の建築が始まり1975年頃まで続きます。
1999年、近代的なファザードが設置され、大聖堂が完成します。
外観
Pierre-Louis Carlierにより設計された外観は、今まで見て来た教会とはかなり違い、とても現代的な装いになっています。
最初に見た時は、間違った場所に来てしまったと思ったほどです。
正面は、Ladislas Kijnoデザインのバラ窓部分が目を引きます。
大聖堂の側面は、歴史ある造りになっています。
玄関は、Georges Jeanclosにより1999年に完成。
こちらも特徴的なファサードになっています。
内観
現代的な外観からは一転して、大聖堂内部はとても厳かな雰囲気です。
華美ではありませんが、とても美しく気品があります。
全長は110メートルになります。
サント・シャペル(Sainte Chapelle)
パリのサント・シャペルをモデルに造られたと言われています。
全面にあるブルーのステンドグラスからの光はとても美しです。
イエスの聖心の礼拝堂(Chapelle du Sacré-Cœur de Jésus)1908
中央にはキリストの像があり、その横右側には2人の預言者、デビッドとイザヤが、左側には2人の使徒、聖ヨハネと聖パウロが描かれています。
セントジョセフの礼拝堂(Chapelle de saint Joseph)1908
中央には聖ジョセフと赤ん坊のイエスが描かれています。
その横には、聖ルカと聖マタイ、さらに聖フランシス・デ・セールと聖テレサが描かれています。
ジャンヌダルクの礼拝堂(La chapelle de Jeanne d’Arc)1901
聖ヨハネ福音伝道者礼拝堂(Chapelle de saint Jean l’Évangéliste)1901
聖アンの礼拝堂(Chapelle de sainte Anne)1904
シャルル1世の礼拝堂(Chapelle de saint Charles le Bon)
1912年のリール大聖堂の完成模型も展示されています。
1869年に作られたオルガン。
2008年に設置されたオルガン。
実際の運用は2011年からだったようです。
身廊とトランセプトが交差するクロッシング部分には、彫刻家、Philippe Stopinによる8角形の祭壇が置かれています。
クロッシング部分から見たサント・シャペル(Sainte Chapelle)。
こちらはSalle des confessions(告解室)になります。
Ladislas Kijnoによるバラ窓。
内部から見るとその美しさ、個性的なデザインがとても印象的です。
バラ窓は直径6.5メートルの大きさになります。
ステンドグラス
以下、リール大聖堂のステンドグラスの一部になります。
リール大聖堂のステンドグラスも、当然ですが、キリスト教にまつわる話が描かれています。
Saint Nicolas ressuscitant un enfant(聖二コラによる子供の復活)、Marie Madeleine et le Christ ressuscité (マグダラのマリアとキリストの復活)、La passion du Christ(キリストの情熱) 、La Cène(最後の晩餐)などになります。
まとめ
リール観光の目玉スポットでもあるリール大聖堂。
フランスにある大聖堂の中でも、少し他とは違った装いがあります。
特徴的な外観が、一般的な大聖堂とはかなり異なりますが、外観だけでなく内部も個性的な印象です。
他の大聖堂を思い浮かべながら鑑賞すると、より一層楽しめると思います。
ぜひリールを訪れた際は観光ルートに組み込んで立ち寄って見てくださいね。
今回も最後までお読み頂きありがとうございました。
なお、パリから日帰りリールの旅は、こちらで詳しくご紹介させて頂いております。
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