印象派の巨匠であるクロードモネが連作を描いたことで知られる、「ルーアン大聖堂」。
ルーアン観光のハイライトでもある大聖堂は、ゴシック建築を代表する大聖堂でもあります。
外観、内部共に見応えのある大聖堂を詳しくご紹介させて頂きます。
ルーアン大聖堂 Cathédrale Notre-Dame de Rouen
基本情報
ルーアン大聖堂 Cathédrale Notre-Dame de Rouen
住所:Place de la Cathédrale, 76000 Rouen, フランス
開館時間:4月1日~10月31日
月曜日 14:00~19:00
火曜日~土曜日 09:00~19:00
日曜日 08:00~18:00
開館時間:11月1日~3月31日
日曜日~月曜日 14:00~18:00
火曜日~金曜日 09:00~18:00 (12:00~14:00は閉館)
土曜日 09:00~18:00
所要時間
ルーアン大聖堂の見どころが、外部と内部に分かれています。
大聖堂の周囲を周って、内部をゆっくり見ると意外と時間がかかるかもしれません。
内部はゆっくり見ても30分~40分位で見れると思います。
外部は観光ルートに混ぜながら見学すれば、内部、外部合わせて1時間位あれば一通りの観光は出来ると思います。
歴史
1145年に建設が開始され、1250年に完成。
大聖堂のすべてが完成したのは、1544年になります。
1822年にtour-lanterneにある木製の尖塔が雷で焼け、その後、1825年から1876年にかけて鋳鉄製の尖塔に作り替えられている。
当時の高さは151メートルあり、世界で最も高い建物であった。
1944年、大戦中に連合国の砲撃を受け一部が破壊されたが、その後修復されています。
外観
華麗なゴシック建築の大聖堂です。
全体をカメラに収めようとすると意外と難しいです。
大聖堂に向かって左側の建物が、La tour Saint-Romain。
最も古い部分であると言われています。
大聖堂に向かって右側の建物が、La tour de Beurre。
1506年に完成。
アメリカ、シカゴのTribune Tower(トリビューンタワー)は、このLa tour de Beurreを参考に作られています。
La tour-lanterne
19世紀に建築家、Alavoineによって作られた尖塔。
現在、フランスで最も高い尖塔です。
La façade
とても豪華なファサードです。
Le portail Saint-Jean
向かって左側にみえる、ティンパヌム (タンパン フランス語読み)には、上段にSaint Jean l’Évangéliste(使途ヨハネ)、下段にSaint Jean Baptiste(洗礼者ヨハネ)の2つのシーンが描かれています。
Le portail Notre-Dame
中央のティンパヌムには、Arbre de Jessé(ジェシーツリー)が描かれています。
1512~13年、Pierre des Aubeauxによって彫られ、1562年、Huguenots(カルバン派プロテスタント)により破壊される。
1626年、 Nicolas Gugu ou Cucuにより修復されています。
Le portail Saint-Étienne
このティンパヌムも、上下2つに分かれています。
キリストと、聖ステファノが描かれています。
Le portail de la Calende
バラ窓の上には、聖母の戴冠式が描かれています。
ティンパヌムには、イエスの受難と復活が描かれています。
内部
ルーアン大聖堂内部は、十字状に作られています。
十字になっている横の部分をTransept(トランセプト)と言います。
内部はとても美しい様相です。
天井は4分割されたヴォールトになっています。
Retable du Grand-Saint-Romain (1680)
聖ペテロの殉教が描かれています。
Escalier des Libraires dans le croisillon
北側のトランセプトには図書館への階段があります。
Guillaume Pontifsによって建てられました。
ルーアン大聖堂の模型が展示してあります。
Le chœur
La statue du Christ de Clodion (1777)
祭壇を囲む丸い柱が特徴的です。
十字架が掲げられている場所は、さらに3段高くなっています。
L’ORGUE DE TRIBUNE
ルーアン大聖堂は、オルガンを最初に所有した教会のうちの一つです。
14世紀以降何度か火災等で破壊されています。
現在のオルガンは、1944年頃に再建されたものです。
出入り口の上部にありますので、見落とさないようにしましょう。
ステンドグラス
ルーアン大聖堂内部には、見ごたえのあるステンドグラスが沢山あります。
それぞれのステンドグラスには、宗教的な意味が込められているものがほとんどですので、完璧に理解しようとするとかなり難解なものになってしまいます。
とりあえずは、その美しさを鑑賞するのが良いと思います。
キリスト教に詳しい方や、ご興味を持たれた方は、ぜひそれぞれのステンドグラスの意味を深く勉強してみてください。
Chapelle Sainte-Agathe(1468)
左側から、SAINT VICTOR、VIERGE À L’ENFANT(聖母子)、SAINTE AGATHE、SAINT SÉBASTIEN。
Guillaume Barbeによって作られました。
Saint-Jean-de-la-Nef
上部の Belles Verrièresは、13世紀に作られ、下段は、Guillaume Barbeにより、1468年~1469年に作られています。
CHAPEL NORTH SAINT-SERVER
Guillaume Barbeによる、キリスト受難のシーンです。
Chapelle du Saint-Sacrement
13世紀のステンドグラス(20世に修復)から祭壇に明るい光を届けています。
VITRAIL DE LA VIE DE JOSEPH(1220-1230)右側
シャルトルのガラスを使用しているので、とても綺麗なブルーです。
ヨセフの生涯を描いています。
Vitrail de la Passion(1220-1230)左側
Vitrail du Bon Samaritain(1220-1230)右側
Saint Joseph, l’Ascension du Christ et saint Éloi(1960)
SAINT MICHEL, SAINT JULIEN, SAINT GUILLAUME ET SAINTE GENEVIÈVE(1468-469)
モネの描いたルーアン大聖堂
La Cathédrale de Rouen. Le Portail et la tour d’Albane. Temps gris (1894)
1892年から僅か2年ほどの間に30通りのルーアン大聖堂を描いたモネ。
時刻や天候による違いを、光を通して絶妙に描いています。
写真の作品は、大聖堂からすぐ近くにある、ルーアン美術館に展示されています。
ルーアン美術館についてはこちらで詳しくご紹介させて頂いております。
まとめ
ルーアンの街を代表する観光名所でもあるルーアン大聖堂。
フランスにある教会、大聖堂の中でも最も見応えのあるうちの一つです。
外観だけにとどまらず、内部の天井、ステンドグラスなども素晴らしいものがありますので、ぜひ皆様に訪れて欲しい観光スポットです。
パリからも1時間15分前後で到着しますし、電車のチケットもお手頃なので、パリ滞在中に1日、時間が取れそうな方にはぜひ訪れて欲しいお勧めの街です。
パリからルーアンまでの移動方法、ルーアンの観光スポットなどはこちらでご紹介させて頂いております。
ぜひ合わせてご覧ください。
今回も最後までお読み頂きありがとうございました。
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