ストラスブールのシンボルでもあり、最も有名な観光スポットが「ストラスブール大聖堂」です。
中世の建築物の中でも最高傑作の一つと言われている大聖堂は、幅が112メートル、塔の高さは142メートルにもなります。
1枚の写真に収めることが出来ないその大きさは、圧倒的な存在感があります。
外観はもちろん、内部の美しさに定評がある大聖堂内には、ルネッサンスの傑作と言われる天文時計が設置されています。
今回は、そんなフランスで最も見応えのある大聖堂の一つである「ストラスブール大聖堂」について、ご紹介させて頂きます。
ストラスブール大聖堂 Cathédrale Notre Dame de Strasbourg
基本情報
ストラスブール大聖堂 Cathédrale Notre Dame de Strasbourg
住所:Place de la Cathédrale, 67000 Strasbourg, フランス
営業時間:
月曜日~土曜日 08:30~11:15 / 12:45~17:45
日曜日 14:00 ~ 17:15
定休日:なし
所要時間
およそ1時間~1時間半位あれば一通り見て周ることができます。
外観はどこから見ても、見ごたえがあります。
また、内部もタペストリー1枚1枚が魅力的なので、ゆっくり見ていると思わず時間が経ってしまうかもしれません。
なお、外から建物に登ることも出来ます。
こちらは並んでいる場合もありますので、さらに時間が必要となることもあります。
観光プランに合わせて、滞在時間を調整してください。
入場料
無料
歴史
現在建っている大聖堂の建築が始まる以前に、すでに何度か大聖堂が建てられていました。
1015年から建設された大聖堂は1140年頃に完成したと言われています。
この大聖堂は、創設者であるL’Evêque Wernher(ヴェルナー司教)の名前から、Cathédrale de Wernher(ヴェルナー大聖堂)と呼ばれています。
その後、幾度かの火災により大聖堂に変更が加えられていきます。
1176年の大きな火災の後、ヴェルナー大聖堂の基礎の上に大聖堂が再建されます。
初期の建築はロマネスク様式ですが、1225年、シャルトルやランスなどでゴシック建築に携わった建築家などが加わり、ゴシック建築を取り入れるようになります。
途中資金不足等に悩まされていましたが、1439年大聖堂が完成します。
その後、幾多の改修を経て現在の姿に至っています。
ストラスブール大聖堂の詳しい歴史については以下をご参照ください。
出典:ウィキペディア Cathédrale Notre-Dame de Strasbourg
外観
カテドラル広場から望むストラスブール大聖堂。
朝早い時間だったので、うっすらもやがかかっています。
かなりの存在感があります。
高さ、142メートルある塔は1枚の写真ではなかなか収まりきれません。
午後には快晴になって、美しい大聖堂を撮影するこが出来ました。
陽が当たると見え方も変わります。
主にゴシック様式となっている正面は圧倒的な存在感があります。
中央、バラ窓の上には、使徒が飾られています。
こちらもカテドラル広場方面から撮影。
かなり奥行きがあることが分かると思います。
こちらはシャトー広場から撮影しました。
横顔も見ごたえのある大聖堂です。
2つのバラ窓を持つ側面は、工事中でしたが、下に2つのポータルがあります。
審判の日を表していると言われています。
聖母の上に時計があります。
3つの扉にあるファサードは、非常に細かい細工が施されています。
正面向かって左側が入り口、右側が出口になっています。
丸みを帯びた三角形の壁面部分をティンパヌム(「タンパン」フランス語読み)と言います。
ロマネスク、ゴシック様式の建築では必見のポイントです。
中央の扉は、キリストの受難を表しています。
右側の扉には、マタイの福音書、10人の処女が表されています。
シャトー広場には、大聖堂の全体像が置かれています。
内部
祭壇
大聖堂内部はステンドグラスから入る光と、ライトアップされた明りとが上手く調和しています。
中央の祭壇。
聖母マリアを表すステンドグラスがあります。
フランスの国旗が印象的です。
L’orgue A.Silbermann オルガン
1713年に作られパイプオルガンです。
細部まで非常に丁寧に作られています。
一番下にはライオンに乗ったサムソンがあります。
バラ窓
ドイツの建築家であるErwin von Steinbach(1244-1318)によるバラ窓。
繊細で美しいバラ窓の傑作と言われています。
タペストリー Scènes de la vie de la Vierge
大聖堂内部には14枚のタペストリーが飾られています。
聖母マリアの生涯を描いています。
パリで織られたと言われています。
L’Adoration des mages(一番手前)
祭壇から手前に向かって以下の順に並んでいます。
- Naissance de la Vierge
- Présentation de Marie au Temple
- Mariage de Marie et de Joseph
- L’Annonciation
- La Visitation
- La Nativité
- L’Adoration des mages
La Nativité(手前)
La Purification de la Vierge
- La Purification de la Vierge
- La Fuite en Égypte
- Jésus au milieu des docteurs de la Loi
- Les Noces de Cana
- La Dormition
- L’Assomption
- Le Couronnement de la Vierge
Jésus au milieu des docteurs de la Loi
展示物
Statue polychrome de Notre-Dame de Strasbourg
Retable de saint Roch, saint Maurice et saint Nicolas
Retable de saint Pancrace, saint Nicolas et sainte Catherine (1522)
聖パンクラス、聖二コラ、聖カトリーヌの祭壇。
Les piliers entre la chapelle et la nef
L’horloge astronomique 天文時計
ストラスブール大聖堂を見学するうえで、最もお勧めしたいのが、天文時計。
実は、ストラスブール大聖堂では3番目の時計で、1838年~1843年に作られました。
最初の時計は、1352~54年の間に作られました。
2番目の時計は、1788年頃まで動いていました。
永久カレンダーや太陽と月の位置の表示などかなり正確に作られているそうです。
時計と言うよりは複雑な計算機であるようです。
太陽と月の方程式を計算している装置のようです。
カレンダーのようです。
ステンドグラス
Charles Martel; Charlemagne; Pépin le Bref; Louis le Pieux
Lothaire 1er – Louis II – – Charles le Gros
Empereurs St-Empire: Othon Ier, Othon II, Othon III, Conrad II, Henri III
Philippe de Souabe; Empereurs St-Empire: Henri IV, Henri V, Frederic II
Le Jugement dernier
Le Jugement dernier
La Genèse
Chapelle St-Laurent
Chapelle St-Laurent
Chapelle St-Laurent
Rose du transept nord
Chapelle Sainte Catherine
Chapelle Sainte Catherine
Vie de la Vierge
La Vie Publique du Christ
La Vie Publique du Christ
la Passion du Christ
la Résurrection
どれも見事なステンドグラスです。
聖書に書かれていることが主な主題となっています。
ご興味のある方は、ぜひ詳しく調べてみてください。
まとめ
いかがでしたか。
見どころは沢山ありますが、内部は主に、祭壇、ペストリー、天文時計、ステンドグラスになると思います。
外観に関しては、どの角度から見ても見飽きることはないと思います。
ぜひ観光の際は十分な時間をとって訪れてください。
なお、大聖堂を訪れる際は帽子等は必ず脱いで見学するようにしましょう。
信仰の深い方も多く訪れていますので、出来る限りの配慮をすることがマナーです。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
少しでもストラスブール大聖堂の魅力をお伝え出来ていれば幸いです。
パリから日帰りストラスブールの旅はこちらで詳しくご紹介させて頂いております。
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