パリ1区にある回廊に囲まれた庭園が、”パレ・ロワイヤル“。
歴史を感じる庭園は、数々の歴史の舞台となった貴重な場所です。
現在は、入場料無料で、一般に開放され、近隣には沢山のカフェなどが集まっています。
周囲の喧騒が嘘のような空間ですので、観光の際は、ぜひ立ち寄ってみてください。
Le Palais Royal パレ・ロワイヤル パリ
基本情報
Le Palais Royal パレ・ロワイヤル パリ
住所:8 Rue de Montpensier, 75001 Paris, フランス
開館時間:
10月1日~3月31日 08:00~20:30
4月1日~9月30日 08:30~22:30
休館日:なし
最寄り駅:
Palais Royal Musée du Louvre 1号線 7号線
Pyramides 7号線 14号線
歴史と特徴
歴史
1634年 Cardinal Richelieu(リシュリュー枢機卿)のために建設されました。
建築家は、Jacques Lemercier (ジャック・ルメルシエ)、ソルボンヌ大学付属礼拝堂を設計したことでも有名です。
1642年 リシュリュー枢機卿の死去に伴い、ルイ13世に寄贈されました。
これ以降、「パレロワイヤル」と呼ばれるようになります。
1661年 オルレアン家のものとなり、様々な改装が行われました。
1780年代に入ると、建築家 Victor Louis(ヴィクトワー・ルイス)により再開発が進み、庭園をアーケードで囲む形式が取り入られました。
アーケードの中は140件以上の、カフェやブティック、美容室、レストランなどで構成されていました。
その中でも、Le Grand Véfour(ル・グランド・ベルフール)はパリで最初のレストランと言われていて、現在でも営業を続けています。
ナポレオンやヴィクトルユーゴが食事をしたことがあることでも有名です。
パレロワイヤルの南西には、Comédie-Française(コメディフランセーズ)があり、フランスを代表する王立劇団の本拠地となっています。
1789年、フランス革命の際、Lucie Simplice Benoist Desmoulins(カミーユ・デムーラン)が群衆をパレロワイヤルで扇動し、王族に対し最初の抗議を行いました。
パレロワイヤルから革命が始まったと言われる所以でもあります。
1793年には政府の管理下に置かれました。
その後は様々な用途に利用されてきましたが、常に市民の集会の場所や、娯楽の中心地になっていました。
現在は、文化省や国務院などが入っています。
特徴
特徴的なメトロの入口のある Place Colette からパレロワイヤルを目指します。
コメディーフランセーズの前にあるこの広場では、音楽などの路上パフォーマンスがよく行われています。
ルーブル美術館側の入り口は、周囲と溶け込んでいて目の前を歩いているだけでは、ここがパレロワイヤルだとは思えない雰囲気です。
通り沿いに普通に並んでいる建物の一部としか思えません。
注意して歩かないと通り過ぎてしまうかも知れません。
入り口をくぐると、景色は突然変わります。
まず目に飛び込んでくるのは、Colonnes de Buren(ビュランの円柱)。
フランスの有名なアーティスト、Daniel Buren(ダニエル・ビュラン)の作品です。
1986年に制作されたこの作品は、当時大きな議論を巻き起こしています。
日本の方にはあまり知られていないダニエル・ビュラン。
実は、とても著名なアーティストであり、2000年代にはエルメスと数々のコラボレーション作品を発表しています。
また、2010年代に入ると、ルイヴィトンとコラボレーション作品を発表し、2016年には、ルイヴィトン・フォンダシオンとの幻想的なコラボレーションを行ったことでも大きな話題となりました。
ビュランの円柱の先には、こちらも有名な Fontaines de Pol Bury(ポルバリーの噴水)があります。
ベルギーの彫刻家であるPol Buryが、フランス、ミッテラン大統領の依頼で制作。
10個のステンレスの球からなる噴水は、水の力で回転するように設計されています。
(なお、回転のメカニズムが消耗しやすく動いていない場合が多いようです)
噴水側から庭園に目を向けると、とても素敵な光景が広がっています。
写真を撮影したのは2月なのですが、少し暖かいとこのようにたくさんの人の憩いの場となります。
沢山の椅子があるのですが、それでも座る場所がないくらい大勢の人たちで賑わっています。
少し離れた場所から噴水方面を撮影。
庭園の芝生も美しく、暖かい季節になれば、たくさんの花で覆われます。
建物と木々とのバランスが絶妙です。
周りの建物が低いので、空とのバランス、コントラストも最高に美しいです。
日本ではこの空の高さが味わえないので、ぜひ訪れて欲しい庭園です。
庭園の一番奥まで賑わっています。
この先を真っすぐ行くと、Bourse方面に出ることが出来ます。
まとめ
いかがでしたか?
四方を建物に囲まれた”パレロワイヤル“。
その中には、外からは想像が出来ない世界が広がっています。
とくに天気の良い日は、とても美しく素敵な空間を演出してくれます。
古い建物と生い茂る緑、そして低い空。
まるで昔にタイムスリップしたような感覚さえ覚えます。
とてもアクセスしやすい場所ですので、ぜひパリ観光の際は訪れてみてください。
ちょっと人が多すぎるのだけが難点ですが、、、。
今回も最後までお読み頂きありがとうございました。
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