前回、ルーアン美術館について詳しくご紹介させて頂きました。
ルーアン美術館の展示作品は、無料の美術館とは思えないほどの充実ぶりです。
今回は上記の記事ではご紹介しきれなかった作品をご紹介させて頂きます。
- Le Pérugin (Pietro di Cristoforo Vannucci) (1448-1523)
- François Clouet (1510-1572)
- Paolo Veronese (1528-1588)
- Marten de Vos (1532-1603)
- Sebastiaen Vrancx (1573-1647)
- Nicolas Regnier (1588-1667)
- Diego Vélasquez (1599-1660)
- Laurent de La Hyre (1606-1656)
- PIERRE PUGET (1620-1694)
- Gillis van Tilborgh (1625-1678)
- Hendrik van Minderhout (1632-1696)
- Jean Baptiste Corneille (1649-1695)
- Jan Frans van Dael (1764-1840)
- Élise Bruyère (1776-1847)
- Charles Marie Bouton (1781-1853)
- LOUIS-JACQUES MANDÉ DAGUERRE (1787-1851)
- Jean-Baptiste Camille Corot (1796-1875)
- Joseph-Désiré Court (1797-1865)
- Simon Saint-Jean (1808-1860)
- Pierre Puvis de Chavannes (1824-1898)
- Camille Pissarro (1830-1903)
- Edgar Degas (1834-1917)
- Alfred Sisley (1839-1899)
- Claude Monet (1840-1926)
- Auguste Renoir (1841~1919)
- Armand Guillaumin (1841-1927)
- Torello Ancillotti (1843-1899)
- George William Joy (1844-1925)
- GUSTAVE CAILLEBOTTE (1848-1894)
- Albert Lebourg (1849-1928)
- Léon-Jules-Lemaître (1850-1905)
- Charles Angrand (1854-1926)
- Charles Frechon (1856-1929)
- Mary Fairchild MacMonnies Low (1858-1946)
- Joseph Delattre (1858-1912)
- Paul César Helleu (1859-1927)
- JULES-ALEXANDRE GRÜN (1868-1938)
- Robert Antoine Pinchon (1886-1943)
- まとめ
Le Pérugin (Pietro di Cristoforo Vannucci) (1448-1523)
L’Adoration des mages (1495)
Le Baptême du Christ (1495)
La Résurrection du Christ (1495)
ルネサンス画家であるペルジーノ。
本名とは違う名で呼ばれているのは、1485年にペルージャの名誉市民に選定されたためです。
彼の功績は非常に大きく、バチカンやシスティーナ礼拝堂の壁画を担当したことでも有名です。
また、若きラファエロの師であり、彼に多大な影響を与えました。
ルーアン美術館に飾られているこれらの作品は、ペルージャのサンピエトロ大聖堂の依頼で製作されたものです。
François Clouet (1510-1572)
LE BAIN DE DIANE(1565)
肖像画家として名高い、フランソワ・クルーエの作品です。
彼の作品の特徴は、色使いや美しさよりも完成度の高さで突出した評価を受けています。
Paolo Veronese (1528-1588)
SAINT BARNABÉ GUÉRISSANT LES MALADES (1566)
パオロ・ヴェロネーゼは、PAOLO CALIARI(パオロ・カリアリ)と呼ばれることもあります。
ルネサンス後期のヴェネツィアを代表する画家として評価されています。
ルーブル美術館に展示されている、カナの婚礼は彼の作品の中でもとても評価の高いものです。
この作品は、ヴェローナ市、バルナビテ病院に併設されたサンジョルジョの小さな教会のために製作されたものです。
Le Christ arretant la peste
Marten de Vos (1532-1603)
David et Abigail ou Alexandre et la famille de Darius
オランダ、アントワープの画家であるマールテン・ド・フォスは、主に歴史画と肖像画を描いたフランドルの画家でした。
Eliézer demande Rébecca en mariage pour Isaac (1562)
Eliézer et Rébecca à la fontaine(1562)
Laban va chercher Eliézer à la fontaine
Laban présente Eliézer à son père, huile sur bois (1562)
これらの作品は、 l’église saint-Patrice de Rouen(聖パトリス教会)のために描かれた作品です。
Sebastiaen Vrancx (1573-1647)
FÊTE DANS LE JARDIN DU DUC DE MANTOUE (1595)
フランドルのバロック画家であるセバスチャン・ヴランクスは、オランダで最初の戦闘シーンを描いた画家でした。
それ以外にも四季を描いた作品や、建築に関わる数多くの作品を残しています。
この作品は、イタリア、ルネッサンス庭園を理想的な形で表現しています。
Nicolas Regnier (1588-1667)
SAINT SÉBASTIEN SOIGNÉ PAR IRÈNE (1624)
ニコラス・レニエは画家としてだけではなく、コレクターまたは画商として財をなした。
Diego Vélasquez (1599-1660)
DÉMOCRITE (1630)
ディエゴ・ベラスケスは、スペイン黄金時代を代表するバロックの画家でした。
彼の特徴的な筆使いは、のちの印象派やピカソ、ダリなどに多くの影響を与えています。
この作品は、ギリシャの哲学者、デモクリトスをモデルとして描いています。
フランスで保存されているベラケラスの作品は数少ないので、必見の作品です。
Laurent de La Hyre (1606-1656)
L’ADORATION DES BERGERS (1635)
フランス王立絵画アカデミーの創設者の一人としても名高いローラン・ドゥ・ラ・ハイレ。
この作品は、パリ、マレにあったカプチン教会の祭壇のために描かれました。
La Descente de Croix (1655)
Saint Anne instruisant la Vierge
PIERRE PUGET (1620-1694)
HERCULE TERRASSANT L’HYDRE DE LERNE (1659-1660)
Laurent de La HyreやJean Baptiste Corneilleの作品が展示されている部屋の中央にこの作品は、展示されています。
ヒドラを打ち砕く姿がとても力強く表現されています。
Gillis van Tilborgh (1625-1678)
Banquet villageois (1657-59)
ブリュッセルで生まれたギリスヴァンティルボーは、当時の村の作品を数多く残しています。
こちらの作品も当時の様子を伝統的な描写から描いています。
他にもギャラリー絵画という当時人気のあったジャンルの作品も数多く描いています。
また、オランダハプスブルク家の絵画コレクションの責任者として働いていたことでも知られています。
Hendrik van Minderhout (1632-1696)
PAYSAGE AVEC L’ENLÈVEMENT D’EUROPE (1690)
ヘンドリック・ファン・ミンダーハウトは、オランダロッテルダム生まれの海洋画家で、主にブルージュとアントワープで芸術活動をしていました。
彼の作品のほとんどは、海と港、または当時の海戦を描いたものになります。
Jean Baptiste Corneille (1649-1695)
La Résurrection de Lazare (1694)
ジャン・バティスト・コルネイユはローマで美術の勉強をし、フランスに帰国後は王立アカデミーの一員として活躍しました。
Jan Frans van Dael (1764-1840)
Fleurs et fruits (1827)
ヤン・フラン・ファン・ダエルも、サンジャンと同様に、花や果物を題材にして描くことが多かった画家です。
Élise Bruyère (1776-1847)
Fleurs dans une corbeille (1833)
主に肖像画や花の絵を描いたブリュィエール。
こちらの作品もとても目を引く美しさです。
Charles Marie Bouton (1781-1853)
Vue de Rouen prise de la côte Saint Cathrine
教会の内部を描くことが多かった、Charles Marie Bouton。
こちらの作品は珍しい外から教会を描いた作品です。
LOUIS-JACQUES MANDÉ DAGUERRE (1787-1851)
INTÉRIEUR DE ROSSLYN CHAPEL (1824)
ダゲレオタイプと呼ばれる写真技術を確立したことで広く知られるダゲールですが、画家としての作品も素晴らしいものがあります。
ロスリン礼拝堂を描いたこの作品も光の使い方など、非常に優れた作品に仕上がっています。
残念ながら、写真技術での名声が大きすぎて、彼の作品がほとんど残っていないことが悲しむべきことのようです。
Jean-Baptiste Camille Corot (1796-1875)
LES QUAIS MARCHANDS DE ROUEN (1834)
幼少期にルーアンで過ごしたこともあるコロー。
イタリアに渡航したことに影響を受け、詩情溢れる風景画を描くことで知られています。
のちの印象派の画家に多大な影響を与えたことでも知られています。
Joseph-Désiré Court (1797-1865)
Le Martyre de sainte Agnès (1864-65)
美術館に入ってすぐ、中庭正面に飾られているのが、Joseph-Désiré Courtの作品です。
聖アグネスの殉教と名付けられたこの作品は、ナポレオン三世の要望により描かれたと言われています。
Simon Saint-Jean (1808-1860)
CHAPEAU FLEURI, FLEURS ET FRUITS (1833)
リヨン生まれのサンジャンは、花や果物を主題に描くことが多かった画家です。
17世紀のオランダ絵画に触発された彼は、この作品でも、チューリップ、バラ、リンゴ、ブドウなどを組み合わせ、見事に調和のとれた作品に仕上げています。
Pierre Puvis de Chavannes (1824-1898)
Inter artes et naturam (1890-95)
美術館中央の階段に掲げられているのが、シャヴァンヌのフレスコ画。
多くの画家に影響を与えたと言われていて、ピカソもシャヴァンヌの模写をした言われています。
Camille Pissarro (1830-1903)
Jardin des tuileries effet de neige
冬のチュイルリー公園を描いたピサロの作品。
Le Pont Boieldieu à Rouen, soleil couchant, temps brumeux (1896)
活気あふれるルーアンの橋の風景を描いています。
Edgar Degas (1834-1917)
Renard mort sous bois (1863)
印象派の一員として名高いドガですが、古典的手法を多く取り入れていることから、他の印象派の画家とは一線を画す画家です。
(そもそもドガは印象派ではありません。)
また、バレエを主題とした作品が多いことでも知られています。
Alfred Sisley (1839-1899)
Route tournante une de la saine (1875)
シスレーならではの空の描き方。
他の作品にも見られますが、シスレー作品は空が重要な要素を占めています。
La Barque pendant l’inondation,Port Marly (1876)
オルセー美術館に同様のタイトルの絵があります。
La Place du Chenil à Marly, effet de neige (1876)
シスレーが当時住んでいた、Marly-le-Roiの風景を描いた作品。
冬を題材に描くことを好んでいたシスレーらしい作品です。
L’Eglise de Moret (plein soleil) (1893)
1893年から94年の間に、シスレーはこの教会の作品を12枚描いています。
Sentier au bord de l’eau à Sahurs le soir (1894)
La Seine à La Bouille, coup de vent (1894)
Chemin montant au soleil (1891)
手前から奥に伸びる道路と、丘の急斜面が、絵の中には見えない部分を感じさせる作品です。
Côtes du Pays de Galles dans la brume (1897)
Lady’s Cove, Pays de Galles (1897)
シスレーが亡くなる2年前に描かれたこれらの作品は、ウェールズにて描かれたものです。
Claude Monet (1840-1926)
Vue générale de Rouen (1892)
1994年に初めて公開された作品です。
Champ de coquelicots, environs de Giverny (1885)
モネの署名がなく、最初は疑問視されていた作品です。
La Seine à Port-Villez (1894)
光と影の使い方が絶妙な作品です。
La Seine à Vétheuil (1879)
La Seine, vue des hauteurs de Chantemesle (1881)
Les coteaux près de Vétheuil (1881)
Le village de Vétheuil (1881)
Route, effet de neige, soleil couchant (1869)
Rue Saint-Denis, fête du 30 juin 1878 (1878)
1878年6月30日、パリ万博が開催された時の街の様子です。
La Cathédrale de Rouen. Le Portail et la tour d’Albane. Temps gris (1894)
30パターンにも及ぶモネのルーアン大聖堂。
フランスではオルセー美術館が複数所有しています。
また、マルモッタン美術館にも展示されています。
Auguste Renoir (1841~1919)
Jeune femme au miroir (1915)
Dédéeの愛称でルノワール晩年の作品に多数登場するCatherine Hessling。
ルノワールの息子の妻として有名です。
BOUQUET DE CHRYSANTHÈMES (1884)
花束を描くことの多いルノワールですが、この作品は、菊の花を中心に、花瓶、背景等もシンプルに描かれています。
それでいて、全体的な統一感の高さは、細部に至るルノワールならではのタッチによるものです。
Armand Guillaumin (1841-1927)
MADAME GUILLAUMIN COUSANT (1888)
フランス、印象派のギヨマンは、その色彩に多くのファンがひきつけられ、現在世界中の主な美術館で好んで展示されています。
彼の妻の日常を描いたこの作品も、幸福な日常をその色彩と共に描いています。
La pêcherie à Crozant
この作品も独特の色使いで描かれています。
Torello Ancillotti (1843-1899)
Le Port de Rouen (1878)
George William Joy (1844-1925)
Le sommeil de Jeanne d’Arc (1895)
アイルランド、ダブリン生まれのジョイは、主に歴史的なものや宗教的な作品を描くことが多かった。
ジャンヌダルクが天使によって見守られながら眠るこの作品はとても印象深いものでした。
GUSTAVE CAILLEBOTTE (1848-1894)
DANS UN CAFÉ (1880)
写実的な作品が多いカイユボットですが、印象派の画家として区別されています。
この作品は、第5回印象派展に出品された作品で、ポケットに手を入れた男性だけでなく、鏡に映った2人の男性も描かれている所が印象的です。
Albert Lebourg (1849-1928)
La neige à Auvergne (1886)
2000以上の風景画を残したルブール。
明るい風景画を積極的に描いたことでも知られています。
この作品は、オーベルニュを描いた作品です。
Léon-Jules-Lemaître (1850-1905)
Le Pont Corneille a Rouen (1891)
パリやルーアンなどの街を中心に描いた画家として有名です。
La rue du gros horloge
LE PALAIS DE JUSTICE DE ROUEN
L’eglise Saint Maclou De Rouen
Dieppe le quai du Pollet (1890)
Charles Angrand (1854-1926)
Vue intérieure du musée de Rouen (1880)
新印象派の代表的な画家であるCharles Angrand(シャルル・アングラン)。
ルーアンの美術学校で学んだ彼は、その晩年もルーアンで過ごすことになります。
こちらの作品はタイトル通り、ルーアン美術館を描いた作品。
当時の風景や、壁に飾られた沢山の作品が当時の雰囲気をよく表しています。
Charles Frechon (1856-1929)
Rouen, Ile Lacroix, cours la Reine
ルーアンを拠点に活躍したポスト印象派の画家、フレション。
この作品は、戦前ルーアンの産業と娯楽の中心地だったラクロア島を描いた作品です。
Mary Fairchild MacMonnies Low (1858-1946)
Roses et Lys (1897)
コネチカット州ニューヘブンで生まれた、アメリカの画家の作品です。
Joseph Delattre (1858-1912)
Mon jardin au printemps (1902)
ルーアンを拠点に活動した画家、Delattre。
1895年にルーアンにアカデミーを設立し運営していました。
Péniche Pré aux Loups
Paul César Helleu (1859-1927)
Portrait de mary renard
フランス画家のポール・セザール・エリューは、数多くの女性の肖像画を描いたことで有名です。
JULES-ALEXANDRE GRÜN (1868-1938)
UN VENDREDI AU SALON DES ARTISTES FRANÇAIS (1911)
庭園の右側にある大きな作品は、ジュール=アレクサンドル・グリューンの作品、「フランス芸術家サロンの金曜日」です。
モンマルトルの風刺画家、ポスター作家として有名であるが油絵画家としての作品も残しています。
主に社交場を中心とした作品が高い評価を受けています。
なお、この絵の中にはグリューン本人も描かれています。
Robert Antoine Pinchon (1886-1943)
Le Pont aux Anglais (1905)
ポスト印象派のPinchonが描いたルーアンにかかる、イギリス橋の作品。
絵の中にある橋は、1856年に作られた橋であり、現在の橋とは姿が違います。
Vue prise au Mont-Gargan soleil couchant
まとめ
いかがでしたか?
ルーアン美術館には、まだまだ見逃したくない作品が多数展示されていますので、ぜひルーアン観光の際は立ち寄ってみてくださいね。
また、多くの画家がパリの他の美術館に作品が展示されていますので、合わせて見てまわってくださいね。
複数の美術館をまわると、より一層絵画が楽しめると思います。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
オランジュリー美術館はこちらでご紹介させて頂いております。
マルモッタンモネ美術館はこちらでご紹介させて頂いております。
ピカソ美術館はこちらでご紹介させて頂いております。
フォンダシオン美術館はこちらでご紹介させて頂いております。
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