今回ご紹介させて頂くのは、オルセー美術館の装飾芸術です。
装飾芸術と言うとピンとこない方も多いと思いますが、部屋自体や、陶磁器、ガラス製品など家の中(昔で言えば宮殿やお城の中)を飾る様々なものの総称です。
一見、貴族などのお金持ちだった人々の道楽のようにも見えますが、現代、私たちが何気なく使っている様々な日用品に通じる作品も多いので、そんなことを考えながら鑑賞すると親しみが湧いてくるかもしれません。
それでは早速ご紹介させて頂きます。
Charles-Guillaume Diehl (1811-1885)
Médaillier (1867) 中央の家具
ドイツ生まれ、主にフランスで活動した家具職人の作品です。
ブロンズ部分のデザインは、Jean Brandelyによるものであり、彫刻はEmmanuel Frémiet (1824-1910)によるものです。
作品は、1867年の万国博覧会に出品されました。
写真の家具を挟んで両脇にある陶磁器は、Jules Diéterle(1811-1889)の作品です。
セーヴル国立工場の芸術主任として活動していました。
Meuble d’appui (1867) 中央の家具
デザインは、Jean Brandelyによるものであり、彫刻はÉmile Guillaumin (1873-1951)によるものです。
家具上部にある陶磁器は、Dessus de cheminée (1865-67) 、リモージュの彫刻家、Martial Adolphe Thabard(1831-1905) による作品です。
Racault et Krieger
Bibliothèque (1867) 中央の家具
1826年、パリに設立された家具メーカー、MAISON KRIEGER の作品です。
元々は、Antoine KriegerとNicolasの兄弟が始めた会社でしたが、1856年に、Antoineが亡くなると、義理の息子が跡を継ぎ、Cosse-Racault et Cieと名前を変えました。
(その後、1880年には、Krieger, Damon et Cieと再び社名を変更)
写真の作品は、1867年の万国博覧会に出品されました。
Société de la cristallerie de Lyon
Bénitier (1867)
見事なクリスタルの作品で、万国博覧会に出品されました。
Charles Lepec (1830-1880?)
Clémence Isaure (1865)
元々は、画家としてキャリアを始めたCharles Lepecですが、1861年以降、エナメル塗装の分野に情熱を傾けました。
1866年のサロンでこの作品を出品すると瞬く間に話題となりました。
まとめ
今回写真の都合で、ほんの少しの作品しかご紹介することが出来ませんでしたが、今後随時作品を更新して行きますのでご期待ください。
少し古典的な作品のみのご紹介となりましたが、オルセー美術館では、エミール・ガレなどのアールヌーボーの作品なども展示されています。
また装飾芸術にご興味のある方は、ご興味の出てきた方は、他の美術館も色々と周って見ることをお勧めします。
陶磁器であれば、セーヴル美術館は圧巻の量の作品が展示されていますので、ぜひ足をお運びください。
また、アールヌーボーにご興味のある方は、ナンシーへのご旅行をお勧めします。
パリから日帰りで訪れることが出来るので、ぜひ旅程をご検討してみてください。
今回も最後までお読み頂きありがとうございました。
オルセー美術館の概要についてはこちらで詳しくご紹介させて頂いております。
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