ナンシー美術館コレクション第3弾は、美術館の地下にあるドーム兄弟(Daum Frères)のガラス作品を中心にご紹介させて頂きます。
またガラス作品だけでなく、展示室も、15世紀~17世紀の街の要塞の一部が残っているので、独特の雰囲気のある場所になっています。
他の美術館にはない見どころになりますのでナンシーを訪れた際は、ぜひお立ち寄りください。
Daum Frères ドーム兄弟
Daum
ドームの始まりは、兄弟の父である、”Jean Daum“によって始まります。
1878年、彼は、 la verrerie Sainte-Catherine de Nancy,(ガラス工場)を経営することになりました。
(元々は出資のみであったが、経営が上手くゆかずに買収しなくてはならなくなったため)
ジャンの長男である”Auguste Daum(オーギュスト・ドーム)“が1879年頃から参加、弟の”Antonin Daum(アントナン・ドーム)“は1890年頃から参加しました。
主に兄は経営に、弟は作品の制作で活躍することになります。
1889年から1991年ごろに、美術部門を設立。
様々な芸術家と協力して作品を制作します。
最初のデザイナーであった”Jacques Grüber“と制作した作品が1893年、シカゴ万国博覧会に出品され大成功を収めます。
1900年の万国博覧会では、”エミール・ガレ“と共同で出品し大賞を受賞します。
1920年代にはアールヌーヴォーからアールデコへシフトしていきます。
ビジネスは順調に拡大していきます。
第2次世界大戦後、透明で輝くクリスタルを製造。
セザールやダリなどど協力して作品制作を行います。
1980年以降は経営が悪化。
1982、83年には資金難のため、歴史的なコレクションの一部を売却します。
1985年にはドーム家は経営から離れました。
現在、ドーム社は営業していますが、経営は別会社によるものです。
出典:ウィキペディア France Daum より引用、抜粋
https://fr.wikipedia.org/wiki/Daum_(cristallerie)
Collection Daum
Grande chope 1851(左から)
Long cornet 1851
Grand potiche 1852
Flacon 1852
Verre à pied hexagonal 1830-40
Aristide Colotte (1885-1959) Vase boule à décor de roses et de rayons (1927) 左側
Paul Nicolas (1875-1952) Coupe (1930) 右側
Reliquaire doublé (1908/09) 左から2つ目
Broc (1878/80) 右側
Armand Fernandez (1928-2005) Naissance (2001)
Hommage de la Lorraine à la Russie (1893) 中央
Vase aux armes de Jeanne d’Arc (1894) 右側
Le rêve d’Elsa (1894) 奥ライトブルーの作品
Vase aux pensées violettes (1896) 奥中央
Vase à décor de clématites (1897) 奥左
Coupe à décor de fusain d’Europe (1895) 奥右 濃いブルー
Vase Cyclamen 手前左
Lampe aux fleurs d’eucalyptus (1910/13) 一番奥 スタンド
Vase aux pavots (1905) 奥
Lampe Églantine (1898) 手前ランプ
Encrier à la toile d’araignée (1903) 中央一番小さい作品
Charles Schneider (1881-1953) Coupe au serpent et branche de mûrier (1909) 中央お皿型
Lampe perce-neige (1905) 一番奥ランプ
Vase Automne (1905) 一番左
Vase aux anémones (1905) 中央手前
Vase Feuilles d’Automne (1919) 奥小さいグラス
Vase Prairial (1892) 中央下半分グリーンの作品
Vase aux pissenlits (1900) 手前の花瓶
Vase Bouquet de marguerites (1897) 一番奥
Cendrier au crabe (1909) 手前お皿
Vase a decor de feuilles de bouleau Daum (1903) 一番奥の花瓶
Lampe Verre de jade (1925) 中央赤いランプ
Vase à décor de baies stylisées (1925) 中央の口の閉じた花瓶
Vase Roses (1903) 中央口の広い花瓶
Vase à décor de colchiques (1909) 手前の花瓶
Vase Paysage (1910) 一番奥
Vase à décor de volutes (1926) 中央、半透明の花瓶
まとめ
いかがでしたか。
展示されている作品の一部をご紹介させて頂きましたが、実際にはまだ沢山の作品が展示されています。
一つ一つゆっくり見ているとかなり時間がかかってしまうと思いますが、どれも素敵な作品なので、足早には通り過ぎるのはもったいないと思います。
ぜひナンシー美術館を訪れる予定の方は十分にお時間を確保した上で訪れることをお勧めします。
なお、地下のドーム兄弟の作品がメインでご覧になられたい方は、絵画を見る前に最初に訪れるのが良いかもしれません。
美術館の中での時間割も事前に考えておくと、スムーズに鑑賞出来ると思います。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
ナンシー美術館についてはこちらで詳しくご紹介させて頂いております。
ナンシー美術館の絵画コレクションはこちらで詳しくご紹介させて頂いております。
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