リール宮殿美術館は、パリ郊外の美術館で最も多い作品を所蔵していると言われています。
また、沢山の有名な画家たちの作品を所蔵していることでも知られています。
今回はそんな沢山の作品の中から、ルネサンスからバロックを中心にご紹介させて頂きます。
現地では時間的な問題でゆっくりと鑑賞するのは難しいかもしれませんが、事前に少し情報があるだけで効率よく鑑賞して周ることが出来ると思います。
リール宮殿美術館を訪れた際に少しでもお役に立てれば幸いです。
それでは早速ご紹介させて頂きます。
- 作者不明作品
- Jacomart (1411-1461)
- Maître M. S. (1500頃活動)
- Jérôme Bosch (1450-1516)
- Lucas Cranach l’Ancien (1472-1553)
- Maître de la Vie de Marie (1463-1495頃に活動)
- Jean Bellegambe (1470-1534)
- Maarten van Heemskerck (1498-1574)
- Lambert Sustris (1515-1568)
- Anthonie Blocklandt van Montfoort (1533-1583)
- Albert Jacobszoon
- Lucas van Valckenborch (1535-1597)
- Paul Bril (1554-1626)
- Pieter Brueghel le Jeune (1564-1636)
- Maître de la Prédication de Lille
- Maître du Fils prodigue
- Joos de Momper (1564-1635)
- Joachim Anthonisz Wtewael (1566-1638)
- Louis Finson (1574-1617)
- Abraham Janssens (1575-1632)
- Georges Lallemant (1575-1636)
- Lionello Spada (1576-1622)
- Alessandro Tiarini (1577-1668)
- Pieter Paul Rubens (1577-1640)
- Frans Francken the Younger (1581-1642)
- Cornelis de Vos (1584-1651)
- Gaspar de Crayer (1584-1669)
- Gerrit van Honthorst (1592-1656)
- Jacob Jordaens (1593-1678)
- Jan Van Goyen (1596-1656)
- Antoine van Dyck (1599-1641)
- Pieter van Mol (1599-1650)
- Jan Cossiers (1600-1671)
- Pieter van Avont (1600-1652)
- Jan Boeckhorst (1604-1668)
- Nicolas Mignard (1606-1668)
- Erasmus Quellinus II (1607-1678)
- Thomas Willeboirts Bosschaert (1614-1654)
- Jeremias Mittendorff (1616-1647 活動期)
- Theodoor Boeyermans (1620-1678)
- Pieter Boel (1622-1674)
- Hieronymus Janssens (1624-1693)
- Carlo Maratta (1625-1713)
- Noël Coypel (1628-1707)
- まとめ
作者不明作品
TRIPTYQUE DE LA NATIVITÉ DU CHRIST
La Vierge du Rosaire
イタリアの画家の作品のようです。
L’adoration des bergers、L’adoration des Mages
ドイツ、またはバスク地方の作品です。
La Couronnement de la Vierge
L’ADORATION DES BERGERS (1510-30) 右側 リールの画家
La Deploration du Christ 左側
Portraits de Barbe de Croesinck et Louis Quarré et en donateurs
TRIPTYQUE DE LA VIERGE À L’ENFANT
Le Baptême du Christ (1530)
Jacomart (1411-1461)
LA TRINITÉ
Maître M. S. (1500頃活動)
L’Adoration des Mages (1506)
マタイの福音書、マギの礼拝が描かれています。
Jérôme Bosch (1450-1516)
LE CONCERT DANS L’ŒUF
初期フランドルの画家で、個性的な作品が多い。
スペインのフェリペ2世のお気に入りの画家でもありました。
Lucas Cranach l’Ancien (1472-1553)
LA DÉRISION DU CHRIST (1540)
ドイツの画家です。
Maître de la Vie de Marie (1463-1495頃に活動)
Calvaire avec un donateur (1480)
ケルンで活動していたドイツの画家であり、聖ウルスラ教会に描かれている作品が有名です。
Jean Bellegambe (1470-1534)
TRIPTYQUE DU BAIN MYSTIQUE
フランドルの画家で、Douai(ドゥアィ)地方で活動していました。
Triptyque de la Trinité de Marchiennes (1520)
Maarten van Heemskerck (1498-1574)
COURSE DE TAUREAUX DANS LE COLISÉE (1552)
オランダの画家ですが、イタリアの影響を強く受けています。
ローマのコロッセオが描かれています。
Lambert Sustris (1515-1568)
NOLI ME TANGERE
オランダの画家で、主にヴェネツィアで活動していました。
Anthonie Blocklandt van Montfoort (1533-1583)
Le Baptême du Christ Lille
Albert Jacobszoon
La Cène
1552年から1573年頃に活躍したオランダの画家です。
詳細は分からないようです。
最後の晩餐が描かれています。
Lucas van Valckenborch (1535-1597)
La Moisson
フランドルの画家です。
Paul Bril (1554-1626)
Le Naufrage de Jonas (1600)
フランドルの風景画家、マニエリスムになります。
Pieter Brueghel le Jeune (1564-1636)
La Prédication de saint Jean-Baptiste
画家一家である、ピーター・ブリューゲル家の長男です。
Saint Paul conduit à Damas après sa conversion
LE DÉNOMBREMENT DE BETHLÉEM (1610-20)
Maître de la Prédication de Lille
La Prédication de saint Jean Baptiste (1520-30)
フランドルの匿名の画家で、1520年から1530年頃に活躍しています。
Maître du Fils prodigue
La Vierge et l’Enfant
アントワープで大規模なワークショップを開催していた画家です。
詳細は不明です。
Joos de Momper (1564-1635)
Vue des Alpes
フランドルの風景画家で、ピーテル・ブリューゲルとルーベンスを繋ぐ重要な画家です。
Joachim Anthonisz Wtewael (1566-1638)
La Résurrection de Lazare (1600)
オランダ、マニエリスムの画家です。
Louis Finson (1574-1617)
Le Christ à la colonne
フランドルの画家で、カラヴァッジョの強い影響を受けています。
Abraham Janssens (1575-1632)
Sainte Marie Madeleine renonçant aux richesses de ce monde
フランドルの画家で、ルーベンスが活躍するまでの最も重要な画家です。
Georges Lallemant (1575-1636)
L’ADORATION DES MAGES (1630)
フランス、ナンシーの画家で、二コラ・プッサンやローラン・ド・ラ・イールの師と言われています。
Lionello Spada (1576-1622)
JOSEPH ET LA FEMME DE PUTIPHAR (1615-20)
イタリア、バロック画家、カラヴァッジョの影響を受けています。
ボローニャのアカデミーの創設者でもあります。
作品は聖書の創世記、ジョセフとプティファルの妻のシーンです。
Alessandro Tiarini (1577-1668)
RENAUD ET ARMIDE (1620)
イタリア、バロック画家。
カラッチ兄弟の影響を受けています。
Pieter Paul Rubens (1577-1640)
LA DESCENTE DE CROIX (1617)
リールにあった、カプチン会修道院の祭壇画でした。
LE MARTYRE DE SAINTE CATHERINE (1615)
1615年頃にリールのサントカトリーヌ教会に寄贈された作品です。
SAINTE MARIE-MADELEINE EN EXTASE (1619-20)
ゲントのレコレット教会のために描かれた作品です。
Frans Francken the Younger (1581-1642)
Présentation de la sainte Tunique à Charles Quint
フランフランケン家の画家です。
Le Christ montant au Calvaire et la rencontre de sainte Véronique (1615-20)
Cornelis de Vos (1584-1651)
Salomon et la reine de Saba (1635)
フランドルの画家であり、ルーベンスの協力者でもあります。.
Gaspar de Crayer (1584-1669)
Gaspar de Crayer le martyre des <quatre> couronnés (1642)
ルーベンス、ヴァンダイクの影響を受けているフランドルの画家です。
Gerrit van Honthorst (1592-1656)
LE TRIOMPHE DE SILÈNE (1623-30)
オランダの画家で、カラヴァッジョの影響を強く受けています。
作品はギリシャ神話のシーンを描いています。
Jacob Jordaens (1593-1678)
LA TENTATION DE SAINTE MADELEINE (1620)
フランドル、バロック時代の画家です。
Jan Van Goyen (1596-1656)
LES PATINEURS
オランダの画家で、膨大な作品を描いたことで知られています。
作品はユトレヒトにあった、 Pellekussenpoortの下でアイススケートをしている様子を描いています。
Antoine van Dyck (1599-1641)
Le Christ en Croix (1630)
バロック時代を代表するフランドルの画家、ヴァンダイク。
「十字架の上のキリスト」は他にも様々な構成で作品を描いています。
Le miracle de la mule ou Miracle de saint Antoine de Padoue à Toulouse (1627-30)
Pieter van Mol (1599-1650)
L’ANNONCIATION (1648)
ルーベンスの影響を受けているフランドルの画家です。
作品は受胎告知のシーンです。
Jan Cossiers (1600-1671)
Saint Nicolas sauvant les captifs (1660) 下
ルーベンスと共同作業をするなど、ルーベンス亡き後、アントワープの主要な画家の一人です。
Pieter van Avont (1600-1652)
Repos de la Sainte Famille
フランドル、バロックの画家です。
展示カードには?マークがあったので、もしかしたら作者が違うかもしれません。
Jan Boeckhorst (1604-1668)
Le Martyre de saint Maurice et de ses compagnons (1661)
ルーベンスの影響を受けています。
ヤン・ブリューゲルと共同で作品を制作しています。
作品は、聖モーリスの殉教の場面を描いています。
Nicolas Mignard (1606-1668)
LE JUGEMENT DE MIDAS (1667)
主にアヴィニョンで活動した画家。
作品はギリシャ神話のミダス王が描かれています。
Erasmus Quellinus II (1607-1678)
La Résurrection du Christ
ルーベンスの弟子であり、ルーベンス亡き後、オランダを代表する画家となりました。
Thomas Willeboirts Bosschaert (1614-1654)
Le couronnement de la Vierge
ヴァンダイクの影響を受けた画家です。
Jeremias Mittendorff (1616-1647 活動期)
Le Martyre de saint Pierre de Vérone (1629)
フランドルの画家で、イープルやリールで活躍したとされています。
ヴェローナの聖ピエールを題材に、どのような状況でも、神を信じることを描いています。
Theodoor Boeyermans (1620-1678)
L’Extase de Sainte Rosalie de Palerme
ルーベンスとファンダイクの影響を受けています。
Pieter Boel (1622-1674)
ALLÉGORIE DES VANITÉS DU MONDE (1663)
フランドルの画家で、動物画や静物画を中心に描いた。
Hieronymus Janssens (1624-1693)
Bal sur la terrasse d’un palais (1658)
宮殿や教会などの特定のシーンについて描いたフランドルの画家。
Carlo Maratta (1625-1713)
L’empereur Auguste ordonne de fermer les portes du temple de Janus ou La Paix d’Auguste (1660)
Noël Coypel (1628-1707)
HERCULE COMBATTANT ACHELOÜS (1667-1670)
ヘラクレスの生涯が描かれた作品で、本来は4枚で1セットでした。
まとめ
いかがでしたか。
気になる画家や作品を見つけることが出来たでしょうか。
今回ご紹介させて頂いた、ルネサンスからバロックを中心とする時代は、キリスト教にまつわる作品が多く、本来は聖書の理解が必要ですが、私も含めて一般の旅行者ではそこまで理解することは難しいと思います。
そのため、可能であれば事前に気になる作品を見つけて描かれている場面を調べて何となく頭に入れておくと、実際に現地を訪れた際により深くその作品を楽しめると思います。
また、絵画の技術的な発達に目を向けるのも楽しみ方の一つかもしれません。
ルネサンスは、遠近法を取り入れることにより絵画の表現が飛躍的に発展しました。
その後、自然との調和を目指して画家たちが作品を競い合った様子を見比べてみるのも楽しみ方の一つです。
楽しみ方に正解がないのも絵画鑑賞の楽しみなので、ぜひ皆さんも色んな角度から見比べてみてくださいね。
今回も最後までお読み頂きありがとうございました。
リール宮殿美術館についての詳しい情報はこちらでご紹介させて頂いております。
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