オルセー美術館 彫刻コレクション 新古典主義からロダン ブールデル 象徴主義まで

Sculpture パリ
記事内に広告が含まれています。

オルセー美術館と言えば、印象派の巨匠の作品が揃うことで有名ですが、実は彫刻もかなりの数のコレクションを有しています。

19世紀の作品を中心に展示されていますので、作品もとても分かりやすく、初めての方でも十分に楽しめるコレクションになっています。

彫刻のほとんどが、1階の中央通路沿いに展示されていますので、ベンチに座ってゆっくりと鑑賞することも可能です。

ぜひ休憩ついでに眺めてみてはいかがでしょうか。

それでは代表的な作品をご紹介させて頂きます。

Sponsored Links

James Pradier (1790-1852)

Sapho

Sapho (1852)

スイス、ジュネーブ出身の彫刻家で、デビッド・ダンジェのライバルでもありました。

当時の多くの芸術家たちと交流をもっていました。

この作品は、彼の最高傑作の一つと言われています。

Sponsored Links

Antoine-Louis Barye (1795-1875)

Lion assis

Lion assis (1847)

主に動物の彫刻を製作しました。

ルーブル美術館の前に建つライオンも彼の作品です。

絵画も描いています。

Auguste Clésinger (1814-1883)

Femme piquée par un serpent

Femme piquée par un serpent (1847)

1847年のサロンに出品された作品、「蛇に噛まれた女性

当時はスキャンダルになるほど話題になりました。

Jules Cavelier (1814-1894)

Pénélope

Pénélope (1849)

1849年のサロンで絶賛された作品です。

2016年、オルセー美術館のコレクションに加わりました。

Paul Cabet (1815-1876)

Sortie du  bain

Sortie du bain (1861)

デビッド・ダンジェフランソワ・ルードの弟子でした。

Mil huit cent soixante et onze

Mil huit cent soixante et onze (1872-77)

Jean-Joseph Perraud (1819-1876)

Le Désespoir

Le Désespoir (1869)

オペラ座のファサードにある、Le Drame lyrique を製作しています。

Le Désespoir

Le Désespoir (1869)

Alexandre Schoenewerk (1820-1885)

La Jeune Tarentine

La Jeune Tarentine (1871)

デビッド・ダンジェの弟子でした。

Eugène Guillaume (1822-1905)

Anacréon

Anacréon (1851)

James Pradierの弟子にあたる彫刻家です。

Collège de Franceなどで教授を務めました。

Napoléon 1er législateur

Napoléon 1er législateur (1860)

Le faucheur

Le faucheur (1849)

Le faucheur

Le faucheur (1849)

Jules Salmson (1823-1902)

La Dévideuse

La Dévideuse (1863)

後の多くの彫刻家に影響を与えています。

Albert-Ernest Carrier-Belleuse (1824-1887)

Hébé endormie

Hébé endormie (1869)

フランスを代表する彫刻家であり、ロダンの師でもあります。

La Bacchante

La Bacchante (1863) 左側

Secret d’en haut (1879) Hippolyte Moulin 中央

Narcisse (1866) Paul Dubois 右側

Gabriel-Jules Thomas (1824-1905)

Virgile

Virgile (1861)

パリの美術学校の教授になり、多くの学生に教えています。

Vincent Feugère des Forts (1825-1889)

La mort d'Abel

La mort d’Abel (1865)

積極的にサロンに出品していました。

1867年の万国博覧会ではメダルを獲得しています。

Jean-Baptiste Carpeaux (1827-1875)

Ugolin

Ugolin (1862)

Ugolin (1862)

Ugolin (1862)

彫刻家ですが、画家としても活動していました。

作品は、ダンテの「神曲」に触発されて製作しました。

ウィリアムブレイクやロダンなども、このテーマの作品を製作しています。

Les quatre parties du monde

Les quatre parties du monde (1872)

天文台の庭園に設置するために製作されました。

Jean-Baptiste Carpeaux

La France impériale portant la lumière dans le monde et protégeant les Sciences, l’Agriculture et l’Industrie (1866)

Enfants porteurs de palmes (1865) 下段

Le Prince impérial et son chien Néro

Le Prince impérial et son chien Néro (1865)

ナポレオン三世の息子と愛犬の像になります。

Le Triomphe de Flore

Le Triomphe de Flore (1866)

La Danse

La Danse (1869)

パリ、オペラ座のファサードに展示するために製作されました。

当時は物議をかもした作品だったそうです。

La Danse

La Danse (1868)

Ernest Christophe (1827-1892)

La Comédie humaine, dite « Le Masque »

La Comédie humaine, dite « Le Masque » (1876)

ボードレールの友人でした。

Alexandre Falguière (1831-1900)

Tarcisius, martyr chrétien

Tarcisius, martyr chrétien (1868)

ブールデルの師になります。

作品は、3世紀頃、キリスト教の殉教者であるタルチシウスになります。

Alexandre Falguière

Vainqueur au combat de coqs (1864) 中央

Trouvaille à Pompéï (1863) Hippolyte Moulin 右側

Edgar Degas (1834-1917)

Petite danseuse de 14 ans

Petite danseuse de 14 ans 

画家として大変有名なドガですが、こちらの作品は彼の死後に発見された作品です。

生前は、知られていなかったようです。

Frédéric Auguste Bartholdi (1834-1904)

Liberté

Liberté (1889)

自由の女神像の製作で有名になった彫刻家です。

Eugène Delaplanche (1836-1891)

Ève après le péché

Ève après le péché (1869)

サロンでも度々メダルを獲得している彫刻家です。

Charles Degeorge (1837-1888)

Jeunesse d'Aristote

Jeunesse d’Aristote (1875)

彫刻家であり、生涯においてメダルを多く製作しました。

Auguste Rodin (1840-1917)

Balzac

Balzac (1897)

近代彫刻の父と言われるロダン。

すぐ近くにロダン美術館がありますので、ぜひお時間のある方は立ち寄って見てくださいね。

ロダン美術館についてはこちらで詳しくご紹介させて頂いております。

ロダン美術館 パリ 美しい庭園と地獄の門を見に行こう 見どころと所要時間 マップ付きで詳しくご紹介
「ロダンの考える人」を知らない人は、まずいないと言っても過言ではないと思います。そんな世界的に有名な彫刻を創り出した「ロダンの美術館」がパリの中心地にあります。ルーブル美術館をはじめとする有名な美術館は、沢山の有名作品が鑑賞できるので、ぜひ...
L’HOMME QUI MARCHE

L’HOMME QUI MARCHE (1907)

洗礼者聖ヨハネの足と胴体の研究のために作られた作品です。

SAINT JEAN-BAPTISTE

SAINT JEAN-BAPTISTE (1880)

洗礼者ヨハネをモデルに作られています。

Jean d'Aire

Jean d’Aire (1886)

ロダンの代表作、カレーの市民の製作の一環として製作された作品です。

Jules-Isidore Lafrance (1841-1881)

Saint-Jean Baptiste enfant

Saint-Jean Baptiste enfant (1878)

洗礼者聖ヨハネ の子供の頃の像になります。

Louis-Ernest Barrias (1841-1905)

Jeune fille de Mégare

Jeune fille de Mégare (1870)

多くの生徒(弟子)を教えています。

Auguste Renoir (1841-1919)

Eau

Eau (1917)

画家として有名なルノワールですが、1913年から1918年まで、Richard Guino (1890-1973)と共同で作品を製作しています。

Auguste Renoir

Eau (1916) 左

Coco (1907) 中央

Feu (1916) 右

Jugement de Pâris

Jugement de Pâris (1914)

Madame Renoir

Madame Renoir (1916)

Albert Bartholomé (1848-1928)

Albert Bartholomé

La Philosophie, la Vérité et la Nature (1910) 奥

La Musique (1910) 左側、手前

Jean-Jacques Rousseau (1912) 中央、手前

La Gloire (1910) 右側、手前

画家としてキャリアを始めた彫刻家です。

ドガの友人でもあり、19世紀後半から20世紀初頭のフランスを代表する彫刻家です。

Jules Desbois (1851-1935)

Torse d'homme

Torse d’homme (1934)

ロダンから多くの影響を受けた彫刻家です。

François Pompon (1855-1933)

Ours blanc

Ours blanc (1923-33)

Ours blanc

Ours blanc (1923-33)

動物彫刻家であり、ロダンの下で働いていたこともありました。

Anders Zorn (1860-1920)

Figure pour une fontaine II

Figure pour une fontaine II (1911)

スゥエーデンの画家であり、彫刻は晩年に製作しました。

Aristide Maillol (1861-1944)

La Méditerranée

La Méditerranée (1923-27)

元々は画家として活動し始めたマイヨール。

ジャン・レオン・ジュロームカパネルの弟子であり、アカデミズムの画家の下で修業しています。

ブールデル、ロダンの影響や、同時代の画家たち、シャバンヌ、ゴーギャンなどの影響を強く受けています。

チュイルリー公園に彼の多くの作品が展示されています。

シンプルで美しい彫刻が特徴です。

Aristide Maillol

Etude pour la Montagne (1935) 左側から

Femme assise les jambes allongées (1923)

Torse de femme (1900)

Baigneuse debout (1900)

Eve à la pomme (1899)

Femme assise sur ses talons (1900)

Danseuse (1896)

Jeune fille à la draperie

Jeune fille à la draperie (1921)

Monument à Cézanne

Monument à Cézanne (1912-25)

Désir

Désir (1907)

Baigneuse

Baigneuse (1902)

Jeunesse

Jeunesse (1910)

Le Cycliste

Le Cycliste (1907)

Emile-Antoine Bourdelle (1861-1929)

Héraklès archer

Héraklès archer (1909)

Héraklès archer

Héraklès archer (1909)

20世紀を代表する彫刻家であるブールデル。

先生としても非常に人気のあった彫刻家です。

弓を引くヘラクレス」は非常に人気の高い作品であり、世界中の美術館で展示されています。

日本でも国立西洋美術館などに展示されています。

Camille Claudel (1864-1943)

L'Age mûr

L’Age mûr (1897)

ロダンの弟子であり愛人でもあったカミーユクローデル。

ロダンと分かれた後の作品で、ちょっと切ないですね。

カミーユクローデル

Etude II pour Sakountala (1886) 左側から

Tête de vieille femme, étude pour l’Âge mûr (1890)

Torse de Clotho (1893)

L’Hiver (1890) Auguste Rodin 

La Misère (1893-94) Jules Desbois

Sponsored Links

まとめ

いかがでしたか。

とても分かりやすい作品が多かったと思います。

作品の詳細を知らなくても十分に楽しめる作品ばかりだと思います。

絵画に興味があっても、彫刻はあまりお好きでない方も、ぜひオルセー美術館の作品をきっかけに少し興味を持って頂けると嬉しいです。

また、興味を持たれた方は、ぜひ作品ごとの背景を調べてみてくださいね。

さらに彫刻の世界が楽しくなってくると思います。

今回も最後までお読み頂きありがとうございました。

オルセー美術館の概要についてはこちらで詳しくご紹介させて頂いております。

オルセー美術館 完全ガイド 世界最大の印象派コレクション 所要時間 混雑回避の裏技まで
今回ご紹介させて頂くのは、オルセー美術館。パリのみならず、フランスを代表する美術館です。1848年から1914年までの様々な西洋美術品を展示、所蔵しています。世界最大の印象派のコレクションが揃う美術館としても有名ですが、オルセー美術館の魅力...
パリパリ美術館
Sponsored Links

コメント