今回はパリ観光の主要スポットの一つでもあるオランジュリー美術館のご紹介です。
オランジュリー美術館にはモネの睡蓮を始めとして、ルノワール、ユトリロなど印象派を代表する様々な有名画家の作品が展示されています。
大きさもコンパクトにまとめられていますし、チュイルリー公園内にあるので、その他の観光スポットと組み合わせて鑑賞するのにも最適です。
すぐそばにあるルーブル美術館と比べてもそれほど混雑しないので、ちょっとした空き時間を利用して訪れて見るのも良いかもしれません。
それでは早速オランジュリー美術館について詳しく見て行きましょう。
オランジュリー美術館の基本情報
基本情報
オランジュリー美術館 Musée de l’Orangerie
住所:Jardin Tuileries, 75001 Paris, フランス
開館時間:
9:00~18:00
金曜日:09:00 ~ 21:00
休館日:火曜日
最寄り駅:Concorde 1,8,12番線
入場料
大人:12.5ユーロ
割引:10ユーロ(18歳~25歳、夕方5時以降)
無料:18歳未満、その他
月の最初の日曜日はすべての方が入場無料になります。
Café Space-Bookshop Giftshop
Bookshop-Giftshop:美術に関わる本や、ポスター、ポストカードなど自分にもお土産にもなりそうなものが沢山販売されています。
毎日午前9時から午後5時45分(火曜日を除く)
Café:クロワッサンからサンドウィッチ、ランチセットまで用意されています。
ちょっと食べるには良いかもしれません。
毎日午前9時30分から午後5時30分(火曜日を除く)
所要時間
館内はそれほど広くないので、足早に見てしまえば、1時間かからずに見て回ることは可能です。
しかし、展示されている作品はどれも素晴らしいものばかりですので、ゆっくりと作品一つ一つを見て回ることをお勧めします。
その際は、個人差もあると思いますが、2時間もあれば十分に堪能出来ると思います。
忙しい旅の中ですが、ぜひオランジュリー美術館を楽しんで欲しいと思います。
オランジュリー美術館の特徴
オランジュリー美術館はパリの中心地、1区のチュイルリー公園の中にあります。
規模もそれほど広くなく、またルーブル美術館のように混雑することも比較的少ないのでゆっくりと鑑賞できるのが魅力です。
基本的には印象派とポスト印象派を中心に展示されている美術館です。
巨匠モネの「睡蓮」を展示するために設計されたことはあまりにも有名な話です。
建物の作りは0階から地下1階、地下2階と降りていく作りになっています。
地下2階はポール・ギヨームが収集したコレクションが展示されています。
ルーブル美術館が混んでいる時や、チュイルリー公園、セーヌ川散策のついでに立ち寄ってみるのもお勧めです。
オランジュリー美術館 お勧め作品
こじんまりとしてはいますが、とても見応えのある美術館ですので、作品は本当にどれもお勧めです。
モネはもちろん、ルノアール、マティス、ルソー、ピカソ、モディリアーニ等ゆっくり見ていると何時間でも過ごせてしまいます。
Claude Monet クロード・モネ
Water Lilies「睡蓮」
オランジュリー美術館の中でも、最大の見どころにして、最大の作品。
モネの「睡蓮」。
1890年代後半から、彼が亡くなる1926年まで製作された作品ですが、彼自身は「平和の象徴」としてオランジュリー美術館、フランスに寄贈したものです。
実際に展示されるのは、彼の死後、数か月経ってからのことです。
最初の部屋は、朝から晩までの、光の反射具合と水のなかにある植物たちの移り代わりを4つの作品によって表現しています。
第2の部屋は、水際のコントラストを柳の枝によって表現している4枚の絵が展示されています。
どちらの作品も中央に立って周囲を見渡すと、まるでその場にいるような不思議な感覚を覚えます。
google map で館内の雰囲気を味わうことが出来ます。
Auguste Renoir オーギュスト ルノワール
Jeunes filles au piano
「ピアノを弾く少女」
地下2階のコーナーで最初に目につく場所に飾ってあります。
同じタイトルの作品がオルセー美術館にも展示されています。
それ以外にも6つのバージョンが現存すると言われています。
固いピアノに柔らかい女性を描くことで、そのコントラストを強調させてる描き方が、当時画家たちの間で一つのテーマとして取り上げられていたようです。
また、音楽を愛するルノワールならではの対比だったかも知れません。
Peaches 1881-1882
シンプルなタイトル通り、桃の絵です。
しかし、不思議と、とても美味しく見えます。
お皿に盛られた桃と、テーブルにこぼれ落ちた桃の対比が、桃に躍動感を与えています。
また、テーブルクロスの白と対比した壁の色合いがより一層、桃を引き立てています。
この色の組み合わせや形状は、ルノワールがどうすれば対象物を引き立てるかを知っていたからこそ描けた作品ではないでしょうか。
ルノワールの作品はかなりの数が展示されていますので、ぜひその色使いを堪能してみてください。
Amedeo Modigliani アメデオ・モディリアーニ
The Young Apprentice 1918-19
モディリアーニ 「若い奉公人」
あまり絵画に詳しいわけではないのですが、モディリアーニは個人的に何か惹かれてしまいます。
沢山の人物画を残しているモディリアーニですが、他の芸術家にはない、独特のタッチで描かれています。
固い椅子やテーブルとは対照的に、やわらかい曲線で描かれた人物はどこか温かみを感じます。
また、人物の表情も極端なデフォルメではなく、何か物憂げな表情を浮かべながら、それでいて目線はしっかりとしています。
画家としてだけではなく、彫刻家でもあったモディリアーニならではの表現力が見る人の心をつかむのではないでしょうか?
Henri Matisse アンリ・マティス
The Boudoir 1921
美しい色使いと優雅さが描かれているのは、Henri Matisse (マティス)の作品です。
「色彩の魔術師」と言われているだけあって、他の芸術家にはない独自の色使いが魅力です。
ニースの The Hôtel de la Méditerranée で描かれた作品は水彩画のようでもあり、繊細な印象を与えています。
ニースで描かれたマティスの作品が多数展示されていますので、ぜひこれらの美しい作品を堪能してみてください。
Marie Laurencin マリー・ローランサン
Spanish Dancers 1921
1921年のこの作品は、彼女がスペインで暮らしていた時に描かれた作品です。
マティスとは全く違う描き方ですが、淡く温かい色使いが、ダークな部分と対比してより一層、その美しさを引き出しています。
彼女の波乱の人生と照らし合わせて鑑賞すると、なお一層、作品が楽しめると思います。
Maurice Utrillo モーリス・ユトリロ
Saint Peter’s Church, Montmartre 1914
個人的に大好きな、ユトリロの作品。
この作品はモンマルトル寺院を描いた作品になります。
ユトリロは度々、モンマルトルを描いていますが、どれも素敵な作品です。
街中の木々や葉の色使いがとても素晴らしく、無機質になりがちの街の風景に息吹を与えています。
ユトリロはパリの様々な街角を描いていますので、当時の風景と現在の風景を思い描きながら鑑賞するのも、ユトリロを楽しむ方法の一つです。
まとめ
いかがでしたか?
素晴らしいコレクションには思わず時間が経つのを忘れさせられてしまいます。
地下2階のコーナーもそれほど広くはないのですが、ひと通り見た後、もう一度最初から見たくなってしまいます。
お土産やポストカードなどのあるブティックもとても小さいのですが、お気に入りの絵画のポストカードを探しているだけでも時間が足りない位です。
ルーブル美術館やオルセー美術館ほどの見ごたえはないかもしれませんが、ゆっくりと鑑賞できると思います。
ぜひ皆様も一度足を運んで見てくださいね。
今回も最後までお読み頂き、ありがとうございました。
こちらでピカソ美術館もご紹介しています。
よろしかったらチェックしてみてくださいね。
コメント