パリ郊外で最大の美術館と言われているのが、今回ご紹介させて頂く、「Palais des Beaux Arts de Lille(リール美術館)」になります。
1792年から始まったコレクションは、現在7万点を超える数になっています。
ルーベンスやヴァンダイク、ゴヤやドラクロワ、クールベにコローなど西洋絵画を語る上で欠かすことの出来ない、重要な画家たちの作品を鑑賞することが出来ます。
あまり絵画にご興味のない方にも、ぜひリールを訪れた際は立ち寄って欲しい観光スポットです。
それでは早速ご紹介させて頂きます。
Palais des Beaux Arts de Lille リール美術館
Palais des Beaux Arts de Lille リール美術館
住所:Place de la République, 59000 Lille, フランス
営業時間:
月曜日 14:00~18:00
火曜日~日曜日 10:00~18:00
入場料
一般価格:7ユーロ
割引価格:4ユーロ
割引対象者:12歳以下、他に対象者あり
所要時間
リール美術館は広さもあり、コレクションも大変充実しています。
かなり足早に見ても1時間はかかります。
普通に見るには1時間半から2時間ほど予定しておくと、安心して鑑賞出来ると思います。
歴史
1775年、リール芸術アカデミーの発足後、美術館の建設が計画される
1801年、ナポレオンにより発令されたChaptal令により、正式に建設が計画される。
1809年、一般公開。
1885年~1892年、美術館の建設。
1898年、一般公開される。
1991年から1997年にかけて改装。
その後も改装、修復を続けながら現在にいたる。
外観
レピュブリック広場から望む、リール美術館。
ベルエポック風の外観です。
出入口は、正面向かって左手になります。
レピュブリック広場、リール美術館の反対方向にあるのが、Préfecture de Lille(リール県庁)です。
1865年から1905年にかけて建設されました。
石灰岩で建てられた建物はとても美しく、存在感があります。
リベルテ通りから撮影した、リール美術館の横側と裏側。
建設時の様相を色濃く残しています。
館内マップ
1階のフロアマップになります。
左下のENTRÉE/SORTIEと書かれている場所が、出入口になります。
入って右手に行くと、右側にチケットカウンター、左側中央にギフトショップやカフェがあります。
(下にある写真を参考にしてください)
こちらは2階のフロアマップ。
左下から順に周るとすべての作品を効率よく見て周ることが出来ます。
16世紀から近現代までの作品が展示されています。
こちらは地下のフロアマップ。
主に16世紀までの作品が展示されています。
入り口を入って右に曲がると大きな通路になっています。
一番奥に見えるのが、Gaetano Pesce(ガエタノ・ペッシェ)、Lille Lustresという作品です。
こちらがチケットカウンター。
入館したらまずこちらに向かいましょう。
チケットを購入したら、通路の左手にある大きなホール、ATRIUMに向かいます。
柱に案内表示が書かれています。
何でもない表示ですが、おしゃれに感じてしまいます。
天井は自然光を取り込めるようにガラスになっています。
右手に見えるのはカフェになります。
こちらは2階から見たATRIUM。
吹き抜けになっているので、開放感があります。
2階のから1階に降りる際に通る大階段の天井。
こちらが大階段。
とても美しい造りになっています。
Gaetano PesceのLille Lustresは、何とガラスで出来ていて、その重さは3トンにもなると言われています。
この階段を降りると、出入口に通じる1階の廊下に戻ってきます。
一番奥の左側が出入口になります。
地下への入り口が少し分かりにくいですが、それ以外は分かりやすい造りになっています。
ギフトショップの脇の階段から地下に向かいます。
見どころ コレクション
Peintures 絵画
地下に降りるとレンガに作品が展示されています。
レンガのドームに囲まれた独特な空間になっています。
16世紀までの作品が主に展示されています。
2階には沢山の西洋絵画が展示されています。
展示されている絵画についてはこちらで詳しくご紹介させて頂いております。
Sculptures 彫刻
地下には主にキリスト教に関連する像が展示されています。
1階には14世紀頃の彫刻が展示されています。
彫刻について詳しくはこちらでご紹介させて頂いております。
Arts décoratif 装飾芸術
1階にはセラミックを中心とする陶磁器が展示されています。
Plans Reliefs 立体模型図
地下中央の広大なスペースに展示されているのが、Plans Reliefと呼ばれる立体模型図です。
元々は軍事目的で、ルイ14世の命により、1668年から造られました。
立体模型図は全部で15個あり、17世紀、北ヨーロッパの主な都市の縮小模型図です。
以下展示されている都市になります。
縮尺はすべて、600分の1となっています。
フランス
- Calais(カレー) 753 x 463 cm (1691)
- Bergues(ベルグ)441 x 376cm (1699)
- Bouchain(ブシャン)418 x 295cm (1715)
- Lille(リール)440 x 400cm (1740-43)
- Aire-sur-la-Lys(エール・シュル・ラ・リス)590 x 467cm (1743)
- Gravelines(グラヴリーヌ)460 x 373cm (1756)
- Avesnes(アヴェーヌ)753 x 525 (1824-26)
ベルギー
- Charleroi (シャルルロワ)405 x 340 cm (1695)
- Ath(アト)480 x 378 cm (1697)
- Ypres(イープル) 944 x 548 cm (1698-1702)
- Tournai(トゥルネ)654 x 580cm (1701)
- Menin(ムナン)542 x 372cm (1702)
- Audenarde(オーデナールデ)548 x 416cm (1747)
- Namur(ナミュール)776 x 650cm (1747-50)
オランダ
- Maastricht(マーストリヒト)689 x 580cm (1752)
Le bâtiment-lame 別館
中庭を挟んで反対側に建っているのが、別館になります。
1997年に完成した別館は、建築家、Jean-Marc IbosとMyrto Vitartにより設計されました。
別館の壁面のガラスは、鏡面処理されています。
1892年に建設された宮殿の裏側のファサードが反射されていて、とても幻想的な雰囲気になっています。
ギフトショップ
2017年に改装されたばかりのギフトショップ。
シンプルですっきりとした空間です。
アート関連の本や、ポストカードなどが販売されています。
アトリウムの左側になります。
Le Beau Café
アトリウムの右側にあるのが、カフェ。
ちょっと空間に余裕がありすぎて寂しい感じになっていました。
カフェだけでなく、サンドイッチ等も販売されています。
2階からのカフェの眺め。
天井から降り注ぐ光で、とても明るい空間になっています。
お時間に余裕のある方は、のんびり過ごしてみても良いかもしれません。
まとめ
いかがでしたか。
リール美術館の概要を簡単に、ご紹介させて頂きました。
絵画だけでなく、彫刻や立体模型図など様々な作品が展示されていますので、パリで有名な美術館を一通り見た方でも、満足出来る美術館になっています。
また美術館自体もそれほど混雑していませんので、ゆっくりと鑑賞することが出来るのも魅力の一つです。
リールの他の観光スポットはそれほど時間を要する場所はないと思いますので、旅程を計画される際は、リール美術館でゆっくりと過ごすように計画することをお勧めします。
(万が一の時間調整にも利用出来ると思います)
今回も最後までお読み頂きありがとうございました。
パリから日帰りリールの旅は、こちらで詳しくご紹介させて頂いております。
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