パリ中心から南東部、12区にあるのが、「Paris Gare de Lyon(パリ・リヨン駅))」。
年間の利用者がパリで3番目に多い駅になります。
利用者が多いだけあって、リヨン駅はとても広く、乗り場が3つに分かれていて、初めて利用するときは少し戸惑います。
また、万が一乗り場を間違ってしまうと、移動するのに時間がかかり、乗り遅れてしまうことにもなりかねません。
今回はそんなトラブルを避けるべく、2010年から始まった改装もほぼ終わり、新しくなったリヨン駅をご紹介させて頂きます。
Paris Gare de Lyon パリ・リヨン駅
基本情報
Paris Gare de Lyon パリ・リヨン駅
住所:Place Louis-Armand, 75571 Paris, フランス
アクセス
- RER :A、D線
- メトロ:1、14号線
- バス:24、29、57、61、63、72、77、87、91番線
特徴
リヨン駅の名称は名前の通り、リヨン方面に向かう出発駅であることに由来しているようです。
年間の利用者が1億人を超える、パリで3番目に大きな駅です。
TGVを利用すれば、リヨン、マルセイユ、アヴィニョン、ニース方面に行くことが出来ます。
さらに、スイス、イタリア・ミラノなど国外に行くことも出来ます。
リヨン駅の特徴と言えば、高さ67メートル、正方形で、4面に文字盤が付いた時計塔です。
歴史
1849年、開業。
現在の場所よりバスティーユ広場よりにあり、当時の駅名は、「Embarcadère de chemin de fer de Paris à Montereau 」と言うかなり長い駅名でした。
1855年、交通量の増大により、現在の場所へ移動。
当時の駅名は、「Paris à Lyon」。
セーヌ川の洪水に備えて、6~8メートルの堤防の上に建てられました。
全長220メートル、幅42メートルの大きな屋根に覆われていました。
1900年、パリ万国博覧会に合わせて、新しく建設。
メトロ1号線の開通
現在もリヨン駅のシンボルである時計塔が建てられました。
頂上に登るには400もの階段があるようです。
1960年代以降、RER線の乗り入れのために改築。
1998年、メトロ14号線が開通。
2010年以降、拡張工事の開始。
2020年に工事がほぼ完了。
出典:ウィキペディア パリリヨン駅 https://fr.wikipedia.org/wiki/Paris-Gare-de-Lyon
治安
リヨン駅を利用される際に気になるのが治安の問題。
基本的に駅構内に関してはまず問題ありません。
もちろん、スリ等はいますので、身の回りのものに関しては、十分に注意してください。
気を付けるとするならば、駅構内よりも駅の外になると思います。
特に駅正面にある、ルイ・アルマン広場、ティドゥロ通りは人も多いので、こちらを歩かれる場合は駅構内以上に、注意して歩いてください。
ただ全体的にはそれほど危険度が高いわけではありませんので、一般的な注意を怠らなければ大丈夫だと思います。
駅構内マップ
リヨン駅はかなり広いので慣れていないと少し迷いやすいです。
地上階のHall1とHall2、地下にHall3がありますので、ご利用になられる列車が、どのホールの何番線なのか必ず確認して移動してください。
時間ぎりぎりに到着すると、万が一間違えた場合に間に合わない場合もありますので、十分に余裕を持って行動してください。
現地にもこのような看板がありますので、迷いそうなときは早めにチェックしておいてくださいね。
外観
外観の特徴は何と言っても「時計塔」。
遠くからでもよく見えます。
目立つだけでなく、その特徴ある形と美しさが目を引きます。
ほぼ100年前のままの佇まいは、歴史を感じます。
こういう所はパリの魅力ですね。
こちらはセーヌ川方面、ヴァン・ゴッホ通りからの眺めです。
4面に文字盤が付いているので、どの方角から見ても時間が分かるようになっています。
地上からは、ほとんどの方がどこかに出かける方なので、スーツケースなどを引いている方が多い印象です。
こちらは地下、ベルシー通り側の入り口です。
こちらの外観は、現代的な入り口になっています。
地上階のホームにも行けますが、こちらから入ると地上に出ることなく、メトロや、RER線を利用することが可能です。
駅構内
Hall 1
地上階は3つのホールから成っているので、少し分かりにくいです。
現地で慌てることのないように、先ほどご紹介させて頂いた地図を見ながら、何となく構内のイメージを頭に入れておいてくださいね。
まずはホール1から。
綺麗に整備されていますが、本来のリヨン駅はこちらになります。
写真中央に見えるのが、地下に繋がるエスカレーター。
こちらは、メトロ、RERへの接続通路に繋がっています。
エスカレーター下からの写真です。
右側に向かうとメトロ1号線。
左側に向かうとメトロ14号線、
に向かいます。
こちらは地下の通路。
RELAYや化粧品屋さんなど様々なショップが並んでいます。
再び地上に戻ってHall 1の構内の様子です。
ちょっとわかりにくいですが、中央の柱の上に時計があります。
とても時計の多い駅ですね。
ホームはアルファベットになっています。
改札は自動改札になっていますので、お手持ちの切符やE-ticketのバーコード等をスキャンして通ってくださいね。
TGVはいつみてもワクワクしますね。
見ているだけでどこかに出かけたくなります。
Hall 2
続いてはHall2に向かいます。
ホームを正面にして、左側が緑色の壁になっています。
そこにHall2、Hall3の看板がありますので、そちらに向かいます。
真っすぐ進んで、すぐに右手に曲がります。
右手に曲がったら、あとは真っすぐ進みます。
Galerie des fresquesと言う通路になります。
しばらく歩くと、Hall2 とHall3の看板が見えてきます。
目の前に見えるのが、Hall2になります。
こちらも沢山の人で賑わっています。
新しいHall2は新しいので、とても綺麗です。
ピエールエルメのお店があります。
出発前にエルメを購入出来るのは嬉しいですね。
こちらは朝の様子。
とても空いていました。
掲示板に行先が表示されますので、再度確認してから乗車してくださいね。
続いて、Hall3に向かいます。
Hall 3
Hall3は地下になります。
看板に従って地下へ向かいます。
Hall3にはOUIGOなどの格安系の列車の発着ホームになっているようです。
地下通路はかなり広めになっています。
さらに進むとコインロッカーがあります。
コインロッカーと言っても日本のものとは少し違って、受付に人がいるタイプになります。
先ほどの通路を地下に向かうと、メトロ、RER線の乗り場へと繋がっています。
こちらは逆側から撮影した様子。
これでほぼリヨン駅を1周した感じになります。
Le Train bleu ル・トラン・ブルー
Hall 1にある歴史的なレストランが、Le Train Bleu。
1900年設立の面影を今も残すレストランは、国の歴史遺産に指定されています。
ホールからレストランへ向かうには、長い階段を登ります。
店内への入り口は、回転扉になっています。
外から覗いた店内。
最初に目にしたときはその雰囲気に、かなり驚きました。
店内は天井も含めて様々な絵が描かれています。
当時、人気だった沢山の画家により手掛けられています。
こちらは反対側。
天井には、フランス3大都市、パリ、リヨン、マルセイユが描かれています。
メニューはこちら。
コースで50ユーロからなので、結構いい値段ですね。
こちらは外から見たLe Train Bleu。
2階の窓の所がレストランになります。
歴史あるレストランであり、店内も見ごたえがありますが、レストランとしての評価はあまり良くないようです。
どうしても食べる必要のある方以外は、無理して立ち寄るほどではないようです。
まとめ
いかがでしたか。
パリにはいくつかの主要駅がありますが、個人的には最も見ごたえのある駅だと思います。
お時間のある方は、ただ駅を利用するだけでなく、一つの観光名所としても十分に楽しめると思いますので、ぜひ訪れてみてくださいね。
なお、リヨン駅は、シャルルドゴール空港から直通の列車はありません。
Le bus direct(バス)が直通で運行していたのですが、残念ながら新型コロナウイルスの影響により、2020年4月をもってサービスを終了しています。
利用を予定されていた方はご注意ください。
ブログ記事だけではなかなかわかりにくいと思いますが、事前に情報を入れておくだけで、実際に現地を訪れた際に、迷う確率はかなり低くなると思います。
皆様がリヨン駅をご利用になられる際に、少しでもお役にたてば、幸いです。
今回も最後までお読み頂きありがとうございました。
コメント
こんにちは
スイスへ息子を迎えに行ってチューリヒからきこくします
パリで買ったものをデタックスの申請をします
リヨン駅の事務所がどこか教えてくださりますでしょうか
岡庭佳代 様
コメントを頂き誠にありがとうございます。
早速ですがご解答です。
リヨン駅のデタックス事務所ですが、残念ながらありません。
また、Pablo(デタックスするための機械)もありません。
そのためリヨン駅でデタックスに関する手続きを行うことは出来ません。
リヨン駅からチューリッヒに向かうとのことですが、この場合のデタックスの方法は以下2つになります。
1:TGV乗車時、または車内で、税関職員が乗車していれば、確認印を押してもらい、到着駅で書類を投函することでデタックスを受けることが出来ます。
(もし税関職員がいなければこの方法は利用出来ません)
2:バーゼル駅で下車して、フランス側の税関で手続きを行う。
(こちらの方法は、バーゼル駅で下車する必要があります。)
もしかしたら他に方法があるかもしれませんが、現時点で確認出来たものは以上になります。
バーゼル駅で下車するご予定があれば良いですが、そうでなければ、基本的にデタックスは出来ないと思って行動されるのが良いと思います。
なお、パリ等で高額な商品をご購入される予定がある場合は、スイスに入国する際に十分にご注意ください。
課税の対象となる場合があります。
ご参考になれば幸いです。
詳細な情報を記事にしておりますので、合わせてご確認ください。