シャルルドゴール空港からパリ市内への移動方法の中で、最も評判が良くないと言われているのがRER B線での移動。
しかし、渋滞に巻き込まれずに、最短の時間で移動できるのはとても魅力的です。
では、本当に旅行者が利用するのは危険なのでしょうか?
今回は、そんなRER B線を危険を回避し、スムーズに利用する方法をご紹介させて頂きます。
RER B線でシャルルドゴール空港からパリ市内へ
基本情報
RER B線
運行区間:CDG(シャルルドゴール空港) ⇔ Gard Nord ⇔ Chatelet-Les Halles ⇔ Saint-Michel Notre-Dame ⇔ Luxembourg ⇔ Port-Royal ⇔ Denfert-Rochereau ⇔
運行時間:04:50~23:50 (CDG 発)
運行間隔:15分前後
所要時間:30分~40分
料金:11.45ユーロ(料金は変更されている場合があります。)
RER B線は、シャルルドゴール空港からパリ市内へ最速で移動できる手段です。
乗車時間は30分ほど。
乗り合わせが良く、降車駅の近くに宿泊施設があれば、バスで移動する時間の半分ほどで済んでしまいます。
そんな便利な電車移動ですがもちろん長所もあれば、短所もあります。
それでは早速、RER B線について詳しく見てみましょう。
ターミナル2E から RER B線 乗り場への移動

今回はターミナル2Eを例にとってご紹介させて頂きます。
日本からの直行便でシャルルドゴール空港に到着するJAL(日本航空)とエールフランス航空は、このターミナル2Eに到着します。
上の図は、ターミナル2Eの出口付近の見取り図です。

真ん中の Arrivalを出たら左に曲がります。
(Arrivalを背にして左、この図を正面に見ると右です)
写真のように、Trains の文字があるのですぐに分かると思います。

左に曲がると、後は直進です。
左手に今出てきたバゲッジクレームを見ながら進んで行きます。

天井の看板にはこのように書かれていると思います。
Terminal 2C,2D 方面、一番下に Paris by train と書かれています。
図の突き当りまで行くとエスカレーターで上に上がるようになります。
荷物が多くカートを押している方はすぐ脇にエレベーターがありますので、こちらを利用してください。

到着階は0階になりますので、フランス1階(日本式2階に向かいます)

エレベーターのボタンはこんな感じ。
ちょっと無機質な感じのエレベーターです。
図入りで分かりやすいので、間違うことはないと思います。

エレベーターを降りたら、さらに真っすぐ進みます。
この先に動く歩道があって、その先がRER B線乗り場になります。
乗り場

少し分かりにくい地図ですが、2E 方面から歩いてきて、中央のエスカレーターを降りるとチケットの券売機があります。

沢山の券売機が並んでいますので、順番に購入してください。
時間帯によっては混雑している場合があります。
また機械はよく故障しますので、動いているかどうか、よく確かめて利用してください。
購入方法は日本と同じような手順で購入出来ますので安心してくだい。
機械が苦手な人や、他のチケットを購入予定の方は、券売機の奥にチケットオフィスがありますので、そちらに向かってください。
切符を購入する際は、ICチップのついたクレジットカードが便利です。
フランスでは、機械によって現金が利用できないものも多数あります。
またクレジットカードであってもICチップが付いていないと利用できない場合もあります。
まだ、ICチップ付きのクレジットカードをお持ちでない場合は、渡航前に作っておくことをお勧めします。
なお、可能であれば、VISA 、MASTER のどちらのカードがベターです。
JCBカードは利用できない場合があります。

となりの機械は故障中です。
時差ボケと戦いながら購入しています。

券売機はこのような感じになっています。
液晶画面が切符の選択、右側の電卓のような場所はクレジットカードの操作をするところ、上の銀色の差し込み口がクレジットカードを挿入するところになります。
紫の部分は、ナヴィゴ等をチャージする場所になります。

最初は言語選択画面になっています。
残念ながら日本語はありませんが、英語を選択すれば何となくわかると思います。

パリまでのチケットを購入する場合は、Tickets to Paris を選択。
それ以外のチケットを購入される方は、右側のOther ticketを選択。
ナヴィゴをチャージする場合は、Navigo pass options を選択します。
後は料金が出てきますので支払いを済ませればOKです。

チケットが無事に購入出来たら、PARIS と書かれた、エッフェル等の看板に向かって歩きます。
その先にある緑のランプが点いている改札に確実に切符を通してください。

一応、時刻表もチェックしておいてください。
ほとんどの電車がパリ市内に向かいますが稀に違う電車も到着します。
周りの旅行者が乗り込むようであれば間違いはないと思います。

ホームはこんな感じ。
ちょっと淋しい感じのホームです。

それでは早速乗り込みましょう。
後はパリ市内の目的の駅を間違わないようにしましょう。
安全に利用するために
RER B線は、バスに比べて治安の面で少し問題があります。
それはパリ市内に向かう時に非常に治安の悪い区間を走るのです。
ネットで調べると様々な被害が報告されています。
ですが、必要以上に心配することはありません。
少し気を使うだけでトラブルは未然に防ぐことが出来ますのでご安心を。
RER B線 快速と各駅停車
RER B線には快速電車と各駅停車の2種類の電車があります。
実はRER B線での被害で最も多いのが各駅停車の電車なのです。
各駅停車は文字通りすべての駅に停車するのですが、快速電車はシャルルドゴール空港を出発したら、次の停車駅は、GARD DU NORD(北駅)になります。
途中、ノンストップで運行しますので、トラブルに巻き込まれる可能性はほぼありません。
RER B線を利用するときは可能な限り、快速電車を利用するようにしましょう。
時刻表と快速電車
快速電車に乗るには
快速電車に乗るにはどうしたら良いでしょうか?
そんな時に便利なのが時刻表です。
日本のように正確に運行されているわけではありませんが、事前に調べておくと間違いなく乗車出来ると思います。
簡単に時刻表の見方を見てみましょう。

上の図は、平日の午後5時ごろの時刻表です。
すべての時間の時刻表はリンク先をクリックしてください。
一番上がシャルルドゴール空港、パリ市内の最初の駅はGARE DU NORD 。
この区間のどこに停車するのかが重要なポイントになっています。
しかし、この図の中では、シャルルドゴール空港発の電車は、すべて各駅停車になっています。
実はここがRER B線を利用する上での一つの問題点で、時間帯によっては、快速電車が全く運行されていないのです。

こちらは同じ平日の19時から20時代の時刻表です。
19時代まではすべて各駅停車ですが、20:06 発の電車の次の停車駅がGARE DU NORD になっています。
そうなんです、これがパリ市内までノンストップの快速電車なのです。
この時間帯に到着するかたは必ずこの快速電車を乗るようにしましょう。
この電車に乗るだけで安心して、パリ市内に移動することが可能です。
快速電車の無い時間帯に到着した場合はどうすべきか
残念ながら、快速電車の無い時間帯に到着した方で、RER B線を利用したい場合はどうすれば良いでしょうか?
その際の選択肢は以下の3つ。
- 各駅停車に乗る
- 快速電車が来るまで待つ
- 他の移動手段を使う
快速電車が来るまで待てる場合は待つべきだと思います。
しかし、安全だからと言って、1時間も2時間も待つのは現実的ではありません。
その際は、迷わず各駅停車に乗りましょう。
実は、快速電車のない時間帯は、一般の利用者、普段働いている人の通勤時間帯です。
そのため、電車は少し混雑しますが、一般の善良な人が多く乗っていますので、スリ等の被害に遭う確率はかなり低くなります。
但し、以下の3点は十分に注意してください。
- 空港で多くの旅行者が乗車する車両に乗る
- 出入口付近には立たない
- バッグ類はしっかりとホールドしておく
各駅停車であっても少し気を使えば被害に遭う確率はグッと低くなりますので、絶対に忘れないようにしてください。
フランスの時刻表は日本と同じように、平日と土日では運行内容が違います。
今回ご紹介した平日の17時代は快速電車が1本もありませんでしたが、土日は快速電車が何本も走っています。
つまり、裏を返せば、快速電車が走っている時間帯に各駅停車で移動することは非常に危険だということです。
快速電車が走っている時間帯は、少し待っても必ず快速電車に乗車するようにしてくださいね。
なお、それでも少しでも不安な方や、旅慣れしていない方は、他の移動方法を選択してくださいね。
僅かな金額の差であれば、安全を最優先で選択したほうが、楽しい旅行になると思います。
まとめ
いかがでしたか?
RER B線も乗車方法のコツがわかると渋滞等に巻き込まれることなく、短時間でパリ市内に移動できるので積極的にお勧めしたい移動方法です。
但し、何度も触れてきましたが、治安には十分に注意して利用してください。
ネットでは、RER B線が全く問題なく安全と書かれているものや、旅行者の体験談として安全だったと書かれていたりしますが、それは間違いです。
パリを旅行されるほとんどの方は、実際にスリや強盗に遭うことはありません。
1日に何万人と訪れる観光都市でみんなが被害に遭っていたら誰も観光に来なくなってしまいます。
件数的には少ないですが、狙われやすいのがアジア圏の人であり日本人であるということです。
そういった被害を無くすためにも、日本人は狙いにくいと思わせるような行動を私自身も含めて、一人一人が取れるように意識して利用しましょう。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
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