フランス北部、パリから250キロの場所にある都市が、今回ご紹介させて頂く街、「Lille(リール)」になります。
ベルギーの国境から僅か15キロしか離れていないリールは、ヨーロッパの歴史の中でも重要な役割を担い発展してきた街です。
リールならではの建築物や大聖堂、美術館などの見どころはもちろん、パリとは違う、美味しい食べ物が沢山あることでも有名です。
また、パリからTGVを利用すると僅か1時間ほどで到着してしまいますので、気軽に訪れることが出来るのも魅力です。
それでは早速、リール日帰り観光についてご紹介させて頂きます。
- パリからリールまで
- リールの治安
- ホテルからパリ北駅まで
- パリ北駅
- Lille-Flandres リール・フランドル駅
- リール観光
- Place du Théâtre テアトル広場
- Place Charles de Gaulle グラン・プラス
- 徒歩移動
- Cathédrale Notre-Dame-de-la-Treille de Lille リール大聖堂
- 徒歩移動
- Saint Maurice Catholic Church
- 徒歩移動
- A Taaable
- Beffroi de Lille リールの鐘楼
- Porte de Paris パリ門
- Parc Jean-Baptiste Lebas ジャン=バティスト・ルバ公園
- Palais des Beaux-Arts de Lille リール美術館
- Pâtisserie Méert メール
- 徒歩移動
- リールからパリまで
- リールのトイレ事情
- まとめ
パリからリールまで
パリからリールまでは、フランス国鉄が運行する高速鉄道車両、通称TGV(テジェヴェ)に乗って行きます。
行きは、パリ北駅を08:46発、リールフランドル駅着09:48。
帰りは、リールフランドル駅16:12発、パリ北駅着17:17です。
乗車時間は約1時間。
あっという間のショートトリップです。
TGVの予約方法はこちらで詳しく解説させて頂いております。
なお予約の際に、利用される列車によっては、到着駅が、Lille Europe と表示される場合があります。
こちらの駅の場合でも、リールフランドル駅から500メートルほどの所にありますので、特に支障はないと思います。
リールの治安
フランスの地方都市であるリールの治安は基本的に問題ありません。
一般の旅行者がトラブルに遭遇することはまずないと思います。
但し、スリ等はいますので、身の回りの物には十分に気を付けてください。
ホテルからパリ北駅まで
今回宿泊していたのが、こちらのホテル。
ホテルから北駅までの移動方法は以下になります。
北駅までの移動方法は何パターンかあるのですが、今回はRER D線を利用して移動しました。
リヨン駅周辺に宿泊予定の方は参考にしてみてください。
パリ北駅
いつもお世話になっているパリ北駅。
季節は冬なので、8時ごろでも外はまだ暗いです。
写真はパリ北駅を背にしています。
早速パリ北駅の構内に向かいます。
大規模ストライキの最中でしたが、この日はかなり落ち着いていました。
沢山の旅行者が集まっています。
駅に着いたらまず確認して欲しいのが、出発ホーム。
いつものことですが、パリの列車は出発間際にならないと何番ホームから出発するかわかりません。
08:46発のLille-Flandres の横に11番ホームと表示されました。
早速11番ホームに向かいます。
ホームが表示されると沢山の人が集まってきます。
乗り遅れないように急ぎましょう。
掲示板には、車両番号が表示されています。
お手持ちのe-ticket に書かれているCOACHの下の番号が車両番号になります。
今回は18号車になりますので、一番奥のZを目指します。
一番奥の乗り場までは果てしなく遠いので、時間ギリギリだと絶対に間に合いません。
振り返ると駅舎が良く分からない位遠くに見えます。
ようやく到着。
モチベーションが上がるどころか、すでに疲れてしまいました。
リールに向けて、定刻通り出発です。
Lille-Flandres リール・フランドル駅
ほぼ定刻通り、リール・フランドル駅に到着。
コンパクトな駅ですが、利用者は結構多い感じです。
外観はなかなか雰囲気の良い駅です。
リール・フランドル駅は1848年に開業しました。
そして何と言っても驚きなのが、現在の駅正面は、昔のパリ北駅をほぼそのまま利用して造られているのです。
19世紀後半に、パリ北駅を解体して、リールまで持ち運び、再度組み立てるという大変な作業を当時行いました。
そう言われると、確かに現在のパリ北駅に似ている感じがありますね。
駅前には、2019年4月に設置された、Romy(ロミー)像があります。
かなりのインパクトがあるので、待ち合わせにはぴったりの雰囲気です。
リール観光
こちらが今回リール観光で周ったスポットになります。
地図を拡大してみて頂くと分かるのですが、かなり無駄に歩いた1日となってしまいました。
その理由は、訪れた曜日にあります。
今回訪れたのは月曜日だったので、主要な観光スポットやお店は、14時からの営業となっていました。
そのため、リール観光のメインと考えていた美術館へ訪れる時間が14時からと限定されてしまったために、事前に計画していた観光ルートをすべて変更せざるを得なくなってしまいました。
皆様もリールへ行く際はくれぐれも曜日に注意してくださいね。
観光ルートは、以下の順番になります。
リールフランドル駅 ⇒ テアトル広場 ⇒ リール大聖堂 ⇒ Saint Maurice教会 ⇒ A Taaable ⇒ パリ門 ⇒ ジャン=バティスト・ルバ公園 ⇒ リール美術館 ⇒ メール ⇒ リールフランドル駅
それでは早速、移動順にご紹介させて頂きます。
Place du Théâtre テアトル広場
リールフランドル駅を出たら、フェルデブ通りを直進します。
歩道も広くとても歩きやすい通りです。
Opéra de Lille リール・オペラ座
オペラ座は、1923年に正式にオープンしました。
以前のオペラ座は火事で焼失し、その後1907年から1913年にかけて建設されました。
残念ながら、中を見ることは出来ませんでしたが、素敵なようなので、お時間のある方はぜひ覗いてみてください。
CCI de Lille リール商工会議所
1910年から1921年にかけて建設された、リール商工会議所。
ネオフランダース様式で建てられた建物は、テアトル広場の中でも一際目を引く建物です。
76メートルの高さのある鐘楼は、1時間ごとに美しい音色響かせてくれています。
まさにリールのシンボルと言える存在感です。
こちらは、フェルデブ通りから撮影した商工会議所。
こちらは、カルノ通りから撮影。
時計の文字盤は4面につけられているので、どの角度からでも時間を確認することが出来ます。
La Vieille Bourse 旧証券取引所
1653年に建設された旧証券取引所。
テアトル広場の中でも最も古い建物の一つです。
1921年まで証券取引所として利用されていましたが、その後新しい証券取引所の誕生によってその役目を終えました。
同年、歴史遺産として登録されています。
現在は1階の中庭で、古本屋さんやちょっとした骨董市が開かれています。
Place du Théâtre テアトル広場
テアトル広場の周囲には他にも見どころは沢山あります。
こちらはパン屋さんで有名なPaul(ポール)。
リール発祥だけあって、市内にも沢山のお店があります。
商工会議所の向かいにある建物。
こちらも歴史を感じる建物で、沢山のお店が出店しています。
1920年に創業した、Hôtel Carlton。
Place Charles de Gaulle グラン・プラス
テアトル広場から旧証券取引所を挟んで反対側にあるのが、ドゴール広場。
写真中央の三角の形をしているのが、La Voix du Nord。
新聞社の建物になります。
ヌーヴ通り側にある建物も歴史的建造物に指定されています。
広場では様々なイベントが行われています。
訪れる時期によって色々と楽しめると思います。
Colonne de la Déesse 女神の柱
広場の中心に建っているのが、Colonne de la Déesse(女神の柱)です。
1845年に建設された柱は、銅像を含まない高さが12.51メートル、花崗岩で造られています。
彫刻家、Théophile Braにより造られた女神の像は、本来はパリの凱旋門に設置するために造られたものです。
徒歩移動
テアトル広場、グランプラスを観光したら、次はリール大聖堂を目指します。
グランプラスから、エスケルモワーズ通りに向かいます。
本当はPâtisserie Méert(メール)に立ち寄る予定だったのですが、この日は何と営業が14時から。
そのため、少し遠回りをして大聖堂に向かいます。
ルペルティエ通りとバッス通りの角に、Paul(ポール)があります。
誘惑の多い街ですね。
Cathédrale Notre-Dame-de-la-Treille de Lille リール大聖堂
住所:Place Gilleson, 59800 Lille, フランス
開館時間:
月曜日 14:00~18:15
火曜日~日曜日 10:30~18:15
1月・2月 14:00~18:15
7月・8月 11:00~19:00
リール大聖堂について詳しくはこちらでご紹介させて頂いております。
徒歩移動
リール大聖堂を観光したら、次はお昼に立ち寄る予定のレストラン、A Taaableに向かいます。
シルク通りから、バッス通りに向かいます。
バッス通りも雰囲気のある通りです。
月曜日の午前中だったので、人通りはかなり少なかったです。
道なりに直進すると、シャ・ボシュス通りになります。
リオン・ドール広場に出た時に、レストランの営業時間を確認すると、12時から。
この時点でまだ11時だったので、あと1時間も時間があります。
そのため、トイレにも行きたくなってきたので、急遽、中心地に戻ることにしました。
Saint Maurice Catholic Church
住所:19 Parvis Saint-Maurice, 59800 Lille, フランス
開館時間:
月曜日~金曜日 11:00~18:00
土曜日 11:00~19:00
日曜日 15:00~20:00
中心地に戻って来たので、ついでにSaint Maurice Catholic Churchに立ち寄ることにしました。
Saint Maurice Catholic Churchについては、こちらで詳しくご紹介させて頂いております。
徒歩移動
再び、A Taaableに向かいます。
リオン・ドール広場に戻り、モネ通りを少し覗きます。
A Taaable
住所:62 Rue de Gand, 59000 Lille, フランス
営業時間:
月曜日~金曜日 12:00~14:00 / 19:00~22:00
土曜日 12:00~15:00 / 19:00~23:00
日曜日 12:00~15:00 / 19:00~22:00
A Taaableについて詳しくはこちらでご紹介させて頂いております。
Beffroi de Lille リールの鐘楼
A Taaableから再び中心地に戻り、今度はパリ門を目指します。
そして、パリ門手前、左側にあるのが、Beffroi de Lille(リールの鐘楼)です。
1932年に建設された、リール市庁舎にある鐘楼です。
高さは104メートルあり、400段の階段があるそうです。
Porte de Paris パリ門
1685年から1692年にかけて建設されたパリ門。
歴史を感じます。
Parc Jean-Baptiste Lebas ジャン=バティスト・ルバ公園
2004年に建設された比較的新しい公園。
暖かい季節には休憩場所としても最適です。
園内中央に、トイレもあります。
公園の周囲には、美しい建物も並んでいますので、散策するのもお勧めです。
Palais des Beaux-Arts de Lille リール美術館
住所:Place de la République, 59000 Lille, フランス
リール観光で最もお勧めしたい観光スポットです。
1809年に開館した美術館は、1890年代に改築され現在に至っています。
また、パリ郊外で最大の美術館であり、展示品の豊富さは何度訪れても飽きることはありません。
リール美術館については、こちらで詳しくご紹介させて頂いております。
Pâtisserie Méert メール
住所:25-27 Rue Esquermoise, 59000 Lille, フランス
営業時間:
火曜日~土曜日 10:00~19:30
日曜日 09:00~19:00
月曜日 14:00~19:00
1839年に創業した、Méert(メール)。
その起源は、1761年にあり、世界で最も古いパティスリーの一つとなっています。
お店の看板商品でもありゴーフルはもちろん、ヴィエノワズリーやカフェも併設していますので、リールに来たら絶対に立ち寄って欲しい観光スポットです。
Méert(メール)については、こちらで詳しくご紹介させて頂いております。
徒歩移動
メールで無事買い物を済ませたら、フェルデブ通りに向かい、再びリールフランドル駅に戻ります。
リールからパリまで
予定していた観光スポットをすべて周ることが出来ず、名残惜しい気持ちで帰ります。
駅構内の掲示板を見ながら、帰りの列車のホームを確認します。
リールフランドル駅はコンパクトに出来ていますので、迷うことはありません。
パリまでの道のりは1時間ほど。
あっという間にパリ北駅に到着してしまいました。
リールのトイレ事情
フランスの地方観光で、いつも気になるのがトイレ事情。
リールの街もあまりトイレ事情が良くありません。
実際に現地で利用してみて、今回お勧めしたいのが2か所。
Centre commercial Les Tanneurs
住所:80 Rue Pierre Mauroy, 59800 Lille, フランス
こちらはショッピングモールになります。
あまり大きなモールではありませんが、リールの中央に位置していますので、どこからでも立ち寄りやすいと思います。
1階の奥の方にありますので、案内表示に従って利用してください。
無料で利用することが可能です。
ジャン=バティスト・ルバ公園
観光ルートでもご案内させて頂いた、ジャン=バティスト・ルバ公園。
園内にトイレがありますので、ここも利用しやすいと思います。
全体的に街中のトイレが少ないです。
特にリール大聖堂方面は全くないので、こちらに向かわれる際は注意してください。
カフェ等を利用することがあれば、必ず用を足しておいてくださいね。
なお、プランタンにトイレがあるとの情報があったのですが、実際に訪れてみたら見つけることが出来ませんでした。
まとめ
いかがでしたか。
リールの街自体はとてもコンパクトに出来ているので、公共の交通機関を利用することなく、徒歩のみですべての観光スポットを回ることが可能です。
また、見どころもとても多く、食べ物も美味しいので、街自体に飽きることはないでしょう。
さらに、日帰り旅行としても、パリから1時間ほどで到着しますので、移動のストレスもなく楽しめるのは何よりの魅力だと思います。
私の場合、月曜日に訪れてしまったために、かなりの距離を歩くことになりましたが、通常の曜日であれば、効率よく観光することが出来るので、徒歩での移動距離もかなり抑えられると思います。
また、今回時間の都合で訪れることが出来ませんでしたが、リール城塞、リール動物園なども人気の観光スポットになっています。
ぜひ、今回の観光ルートを参考に、皆様のご都合と目的地と上手く組み合わせて、最適な観光ルートを考えてみてくださいね。
今回も最後までお読み頂きありがとうございました。
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